もりわじん絵日記 2004. 2
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2月6日 (金)  [784] 陰陽

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はれ、寒い。
今朝は昨日程の結露は出てないが、やはり北側の窓は凍って開かない。
テラコッタ貼り2日目。
今日もセメントについて左官屋さんに教わる。
このアトリエの床、モルタルを5cm程の厚みに流してからテラコッタを貼っているわけだが、この方法では平らに貼るのがやや面倒。
左官+タイル貼りが出来る職人であれば、モルタルではなくバサというものを使う。
バサとは少なめのセメントに砂を混ぜ少なめの水で錬った、ほとんど砂のようなもの‥バサバサしてるからバサというんだろうね、たぶん。
それだと、砂遊びのようなものでモルタルのように泥ペちゃでないから平らにすることが簡単。
そのバサの上にモルタルを薄く流してから今日にようにテラコッタを貼る。
水をあまり使わないから結露も少ない、強度はやや落ちるが、よく玄関などを作る時にやってるものだからこのような床などでは大丈夫、経済的でもある。
そういや、玄関先ってきれいに平らになっている‥しかし、床暖にとってはどうなんだろうね?
昼、おおよそ敷きつめられたテラコッタの床を見てて、ふと、あらっ!ドアが、テラコッタにぶつかって開かない。
なる程ネ、モルタルでやったということ、その後のタイル貼りまで気があまり回ってなかったということなどが重なり、このようなことになってしまったわけだ。
ドアを外し、ドア底をグラインダーで削り、テラコッタもノリを薄くしてOK。
あと、もう一点、床下収納のフタが邪魔で縦に貼るテラコッタが貼れない。
これは大工もしなければならないので、後々自分でやることに。
完成に近づくにつれ、途中途中思いつきでやったことのしわ寄せが出てきてますね。
ニューヨークでの展覧会の時のキャンバス張りを思い出してしまった。
向こうには木枠なしで絵をロールにして運び、ギャラリーで向こうの木枠で張ってもらうことにしたのだが、日本の木枠と違い木が安っぽく反りやすい。
どうするのかと見てたら、キャンバスの裏に水かけたり、ネジで反りを戻したりと、アイデア出すのは面白いが、かなり乱暴でどんどん余計な作業が増えてゆく。
日本のように基本である木枠がしっかりしてればそんな手間もいらない。
お国柄かね?ノコギリなんか日本は引いて伐るのにアメリカは押して伐る‥不思議、なにもかも隅々まで陰陽だね。


2月5日 (木)  [783] テラコッタ

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晴れてはいるが寒いし風も強い。
アトリエの窓ガラスには、やはりすごい結露。
北の窓は結露が凍り開かない。
毎日、こうやって水分が蒸発してゆくのだろう。
今日はこの間とは違う左官屋さん、親子で来て床にテラコッタ貼り。
この作業は自分でやろうと思っていたのだが諦めた。
左官屋さんに任せたとしても1日で終わるものでない、ワシがやったらいつ終わるとも限らない。
それでは、アトリエに帰れず粘土いじりがいつまでもできなくなってしまう。
そうそう、この間の粘土いじり、荷物で足の踏み場もない2階でやったのだが、だれかは分からんが猫に大きい作品だけ全部潰されてしまったのだ‥イゴかアンニョンだろうけど。
結局その後、2階での粘土いじりやる気が半減してしまった。
とにかく、アトリエは床だけでもプロにやってもらい早く使えるようにしなければね。
左官屋さんの仕事を見ていたが、あの反り返ったりでまちまちのテラコッタを上手い具合に貼り合わせてゆく。
ほんと、頼んでよかったわ、あれ自分でやってたら、パコンパコンのうねうねで平らにはならなかったような気がする。
ところで、一昨日からコンクリートコンクリートってワシ言ってるけど、違ったみたい。
セメントと砂を混ぜ水で錬ったものがモルタル、セメントと砂・砂利を混ぜ水で錬ったものがコンクリート、一昨日のはモルタルなわけだ。
そして今日テラコッタを貼るためのノリの役目をするのは、セメントに珪砂と海藻のノリをちょっと混ぜ水で錬ったもの、これは圧着セメントと言うらしい。
今日のこの左官屋さんは、いろいろなもの混ぜたりしてどのようにくっつくかかなり実験している‥驚いたのはセメントとは関係ないけど猫11匹飼ってるってよ。
漆喰や珪藻土などで仕上げるのに壁の素材によってどのようにしたらいいかどんなノリをどのぐらい加えるかとか、専門的なことを教わった‥こんなことは本に書いてないからラッキー。


2月4日 (水)  [782] おとな

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快晴。
昨日の筋肉痛は全然取れず、かえって昨日よりひどい。
しかし、この痛みは心地よいからよしとする。
さて、アトリエはどうなったかと、見たら、け、結露が、すっごーいビショビショ。
窓を全開に。
コンクリは、しずかになら歩けるぐらいに乾いている。
ちょっと猫を入れたら、走り回るわ、転がってスリスリする‥まではいいが、爪でひっかくのはやばい。
ちょいとしばらくは、猫が入らないようにする。
換気扇二つとシーリングファンをつけ、風を通す。
それにしても、ほんとにビショビショ、今の季節乾燥しているからいいが、梅雨とか夏場にこんな工事したらカビ発生しちゃうだろうね。
確か、2.75立米のコンクリートを入れたから、水を風呂桶にして3バイぐらい使っているはず‥
この結露ぐらいじゃァまだまだ‥水分はどこにいってしまったのだろう?
壁や天井の材木が吸っているのだろうか?
今日は床暖のボイラーを取り付け、管に不凍液と水を混ぜたものを入れ、お湯がまわるかどうか試運転、万事OK。
床暖業者さんにコンクリの水はどこにいったの?と聞いたら、コンクリの表面は乾いているが、中や底の方はまだまだ柔らかい。完全に乾くまで2〜3週間はかかる。コンクリにヒビが入るから数日は床暖は使ってはいけない。後に床暖を使用しても換気をしっかりして下さいとのこと‥なるほど。
ところで最近のイゴこっち、金玉しっかりしてきただけでなく、顔が少々違ってきてる。
子猫の顔ではなく、えらが張り、ややごつい表情になり、首が太くなって、肩とかがなんとなくだが筋肉質。
人間みたいに喉仏なんかも出てきて大人の声になるのだろうか?‥今のところ、可愛い声で泣くけど。
ということは、メスのアンニョンも、大人の女の身体に変化しているのだろうか?
‥そんなふうには見えんけど‥


2月3日 (火)  [781] コンクリート

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り、夜から雨。
今日はアトリエの床にコンクリートを流し、昨日の鉄網や管をうめる。
この曇り空はコンクリート日和らしい。
トラックにブルーシートを敷き、それに直接コンクリートを積んで持ってくる。
ミキサーでやってもいいのだが、アトリエまで階段があり、猫車で階段を乗り上げるのが大変なので、このようなことを考えた。
トラックとデッキに鉄の足場を置き猫車を渡す。
コンクリートをトラックからスコップで猫車に移しアトリエに運ぶ。
左官屋さんが二人、コンクリートをコテで平らにしてゆく。
コンクリートを猫車に入れるのをワシも手伝う。
全部で7トン弱のコンクリート、ワシ、2トン以上運んだ。
ひさしぶりに、すごい労働だ!
足の膝、太もも、背中、肩、腕、お尻、手など、そこら中が筋肉痛になる。
職人さんはさすが丈夫だね〜って言ったら、腰が痛いだって。
それにしても、そんな重いもんが床になるなんて、すごいわ。
コンクリートなるもの初めて扱ったが、なかなか面白いものだ。
コンクリート作業は夕方早めに終わる。
明朝にはほとんど固まるらしい。
水分が夜の冷え込みで凍らないように戸締まりをしっかりする。
問題は猫、やつら乾きたてのコンクリートをなぜか踏みたがる。
ペタペタと猫の足跡、梅の花模様をつけたがる。
乾く時の程よい柔らかさと、石膏と同じでやや熱が出てほんのり生暖かいのだろうか?
ワシだって踏んでみたい気もするが、ワシの場合はケーキとか饅頭などに指を入れたい衝動と同じ‥猫も同じなのだろうか?
やってはダメなのをわかっているのだが、ついやってしまい、あとで後悔する。
しかし、不思議なのは、猫は上手い具合に跡をつけるということ。
柔らかすぎても固すぎても上手く跡はつかないからね。
猫は、アッ!今こそ最高だ、というタイミングを知っているんだね。


2月2日 (月)  [780] プロの顔

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雨降り。
このビニールハウスを作って初めての雨かな?
今日から床暖工事、解体の人や大工さんとは、また違った人種、声がでかくハキハキテキパキ動く。
今まで、いろんな人見てきたけど、そういう人だから、そういう職種につくのか?
それとも、そういう職種だから、こういう性質になってゆくのか?
まあ、両方がからみ合って年月とともに、よく使う所の脳細胞が発達し、肉体もそれらしく発達し、プロフェッショナルになってゆくんだろうね。
お!プロの顔になってきたね、という具合にね。
ということは、長い年月、悪い考えやひがみや恨みなどの心の汚れを持って生きていると、いつの間にかそういう脳が発達し肉体もそういう風に変化し顔つきも影が出たりひがんだような険のある顔になったりするんだろうね‥そんなプロフェッショナルになるのは考えものだ。
極悪人なんか、どんどんプロの本物の悪の顔になるし、モデルとかも人に見られることで、どんどん見栄えのする顔になるものね。
善くも悪くも、そのような変化の超原因が、思いや言葉です。
だから、自分の思いや言葉の汚れに気付くこと。
しかし、人は他人の汚れはよく見えるのだが、自分の汚れにはほとんど気付かない。
‥私は汚れていない!などと思うのは誤り、それこそうぬぼれ・無知という汚れなのに‥
床暖工事、床板の上に透明ビニールシートを敷き、その上に断熱材のスタイロフォーム、その上に10cmマス目の鉄網を敷き、中をお湯が通る管を20cm間隔で鉄網に針金で結ぶ。
その結び方が、すごい早業、スローでやってもらってもあまりに巧みで解らない。
職人技術とはすばらしい、あれをやっている時、筋肉も脳細胞も汚れなくスムーズに大自然と一体感なのだろう‥とても心地良さそうだ。


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