もりわじん絵日記 2004. 2
メニューに戻る
2月13日 (金)  [789] 利き腕

20040213-1.jpg


はれ〜
昨日は仕事再開とばかりに油土をビニールハウスの中に入れ、暖め柔らかくしバンバン床に叩き付け手頃な大きさにまとめた。
久しぶりの瞬発力仕事で鈍った腕の右手の小指の爪と肉の間が裂けピリリと痛い。
それではと左手でやるが、右利きゆえ左手は思うようにできない。
バランスが悪く肩や肘や手首をひねりそうになる。
ようやく終わったが、両手が痺れて箸も持てない。
で、思ったのだが、車の運転なんかもハンドルを右手だけだと余裕綽々運転できるのに、左手だけだとちょっと緊張して身体がつっぱって肩凝りそう、気持ち的にも不安。
やっぱり右利きだからだろうと思うのだが、なぜか不思議なことに自転車の片手運転は左手が余裕綽々出来て、右手はぎこちないし不安‥なぜだろう?
今朝は、両手・両肩・首・背中、なぜか足まで筋肉痛、それに加え頭痛もする。
昨日のバンバン仕事が祟ったみたいなので、午前中はダラダラしてた。
さて、ほんと暫くぶりの粘土いじりだ。
仕事机の位置も、見える周りの風景も、光の具合も今までとかなり違うので、始め全然慣れない、感覚がつかめない。
指先だけの仕事だから周りなど関係ないように感じるのだが、そうでもないみたいね。
やっぱ環境に左右されやすいようだ。
‥人間関係なんかも環境の一部だからイイ関係を保ってないとね。
だんだんとこの気に入った空間空気に慣れ、そのうち作品も一段と質のいいものになってゆくだろう。
そんな楽しい前向きの姿勢で、まずはオーソドックスな招き猫を作り、次に『平安調』と題する作品をいじった。


2月12日 (木)  [788] 深み

20040212-1.jpg


はれ。
昨日の話で、今度開催される美術館での企画展のカタログの中に去年ミュンヘンでやった展覧会に出展されたアンティック作品『カゴの中のフェリクスを運ぶミニーマウス』と僕の作品『アートム&ジェリーBoy』の対比がなされている。
それで、今朝二つの写真をインターネットで調べ眺め、ハッと気付いた。
(ミニーの写真はアマゾンのPartnersの書籍で調べられる)
自分でも気付かなかった点が、Bスパイキュレーターの視点とは違うが、彼が対比してくれたおかげでアートムのけっこう深いところが見えてきた。
早速、Bスパイにメールする、要約はこうだ。
…群馬県立近代美術館Bスパイへ
朝起きて、何の気なしに、『カゴの中のフェリクスを運ぶミニーマウス』と『アートム&ジェリーBoy』の写真を対比させて眺めてみた。
ミニーマウスの方は、政治的で復讐してるわけだ。見るものに同情的な感情を引き起こす。しかし、それは被害者が加害者になり、今度は加害者が被害者になるような永遠に続く争いの歴史の一幕だ。
ところで、アートムの方はとじっくり眺めこんなふうに思った。
トム(猫)とジェリー(ネズミ)という戦うもの同士の合体、次にアトムという日本(東洋)のアニメとトム&ジェリーというアメリカ(西洋)のアニメの合体、次にアトムという無機体とトム&ジェリーという有機体の合体、そして言葉遊びではあるが「アート」という創造生産的な言葉と「無」というなんもない反対のものの合体、それらがだれひとり我を張らず戦わずして渾然一体化している。
ミニーマウスの方が戦いの歴史であるのに、アートムは戦う歴史に終止符を打っている。
前者が時間的で後者は無時間的ゆえ、後者が根源的であるといえる。
君がアートムを初めて見て気にした感覚は、たぶんこのようなものを含んでいたのではないだろうか。
福を招く招き猫という郷土玩具の様を呈してはいるが、10万ドルというちょいと高い値段にもかかわらず欲しがる人がいるのはそんな訳だからではないだろうか?
余談だが、ミニーマウスでもう一言。何故ミニーなのかというと、ミッキーが威張ったヤナ男になったらフェリクスをけしかけてやろうと持っているのではないだろうか?
西洋の女は気が強いと聞くからね。ここでも、男女は心理的に戦っているみたい…云々。
さて、仕事復活じゃ。


2月11日 (水)  [787] アートム&ジェリーBoy

20040211-1.jpg


あら!あられ。
でも春のようないい天気。
初、テラコッタ床暖のスイッチを入れる、44度。
しばらく時間がかかるので、その間、庭に出て廃材でCDラックを作りブルーにペンキ塗り壁に取り付ける。
5時間ぐらいしてようやくなんとなく暖かいのでは?になる。
床触ってもなんでもないのに、全然快適、すばらしい。
ストーブやエアコン・ホットカーペットなどは、そこだけ熱くムラがあり消せば寒くなる。
のにだ!、この床暖なるもの足元のテラコッタ全然熱くないのに、空間どこもかしこも寒さを感じさせない、過ごしやすい。
この感動の床暖に初のお客、群馬県立美術館の学芸員Bスパイがやってきた。
展覧会のカタログにワシの作品『アートム&ジェリーBoy』の写真を載せたい。
それで、昨晩そのカタログの文章がメールで届き読んだのだが、まったく気に入らん、プンプン。
こんなことなら、今日来てもらうこともなく写真掲載も断ったのだが、もうこっちに向かっているし携帯電話も持ってないみたい。
床暖初お客が気に入らんでは、イカン!何とかせねば‥
やってきたスパイをビニールハウスにおびき入れ、気に入らん!の最初の一声で話し合いは始まった。
ケンカなんかしたらイカンので、多少緊張したが、どこかに中道はあるはず、それを胆に入れ、団子虫と同じように右左右左と中道を探しながら進む。
話し合いは知らずに右の意地や左の固定概念をもみほぐし未知の領域に入る。
そこは、無色透明な春のような空間。
さて、やや話もなごみ、おいおい、このアートムはなワシントン大学でも講議に使用され好評を得た優れものなんだぞ!昨晩は眠れなかったし、どうしてくれるんだ!
それではということで、アートム君、カタログだけでなく、今回の2月28日から4月までやる「日常の変貌」という展覧会に特別出品することとなった。
久しぶりに美術の事語り、まあいいような中道歩いたみたいで、面白かったです。
アートムをよろしくね。


2月10日 (火)  [786] 引っ越し終了

20040210-1.jpg


なんか久々というより初めてパソコンの前に座った感じだな〜。
この床もここから見える風景も今までにない感じだし前よりずいぶん気分のいいものに変わったからだろう。
昨日も今日も快晴バリバリ、バッチシ春のよう、イヤ〜引っ越し大変でした。
3週間の工事のせわしなさが終わり、気が抜けてしまったせいもあり、妙な疲れ方をしてしまったようだ。
ほんと、終わるのだろうか?と前途多難ばかりが脳裏をよぎり、不安になり、面倒になり、どうでもいいやと投げやりになってしまいそうなぐらいずしりと重かった。
昨日はビニールハウスのテーブルや窯やタタラ機や棚などなど、もうホコリだらけで、それ拭き取ってアトリエに運ぶ。
大変なのが、何十とある釉薬、ひとつひとつホコリを拭き取り運ぶ。
それから台所のもの、重いのが冷蔵庫。
夜までかかって、まあ、半分おわっただろうか?
今までは、壁があって大きく3つの部屋に別れていたのが、壁がなくなり大きいひとつの空間になったので仕事用のテーブルの位置がなかなか決まらない。
そして今日、2階に置いていたパソコンのテーブルともうひとつの仕事用テーブルを運び、並べる。
今までと違い空間の真ん中に寄せた。
なんとなくはこれでイイのだが、イマイチしっくりこない。
玄関に置いてあった2mのシュロ竹の鉢を台の上にのせ、この空間の中心、テーブルの間に置く。
オオ!見事にビシッと空間が引き締まった。
こうなりャ、あとはどうやろうとも、ものはできあがる。
写真はったりCDプレーヤのスピーカーを天井の梁に取り付け、ハワイアンを流す。
いいね〜、どんどん力が湧き、ほぼ荷物は運び、夜遅くまでかかってしまったが、やっと、落ち着く。
これで、粘土いじりバリバリ張り切ってやるぞ〜


2月8日 (日)  [785] 040208 バンザ〜イ

20040208-1.jpg


晴々です。
昨日、左官屋さんが来て目地入れをやってもらったが終わらず、日曜だというのに今日も来ることになった。
それではと、収納庫の周りの壁に貼るはずのテラコッタが、収納庫のフタが邪魔で貼ることができなかった所を貼れるように、朝早くから大工仕事を始める。
テラコッタ貼ろうとしている壁の下のとこの幅木の事を雑巾ずりとかいうらしい‥床に雑巾がけしていて壁が汚れないように雑巾がすれる所だからそういうんだろうね。
芝生地に大工仕事するためのテーブルや道具を用意し、昨夜、寸法出しておいた図面を見ながら、さっさと始める。
早く、収納庫を作り直し雑巾ずりのテラコッタも貼り、左官屋さんがいる間に目地入れをしてもらうつもりなのだ。
昨日まで、この作業はのんびりいつかやろうと思っていたのだが、今日は粘土いじりもやる気ないし、左官屋さんが終わればこの工事も完成なので、ここだけ残しておくのも変だ、やってもらった方が区切りがあってスッキリする。
早くしなければならないので、走り回り、何度も失敗検討繰り返しながら収納庫の新しい枠はでき、テラコッタも昼頃までには貼り終えた。
左官屋さんに目地入れを頼み、あとは収納のフタ39枚を電ノコでカットする。
これが、かなり大変、一枚一枚が微妙に何ミリか違うから、まとめて伐ることができない。
一枚カットしてはフタをし、その隣の寸法を出しては隣のフタをカットする。
そうそう、うちの収納庫は長さ5m以上あり、幅15cmの板がちょっと重なりながら39枚並んでいる。
日曜だし、あんまり遅くまでうるさくはできないので、絵日記も休みにしてやり続け暗くなる前には終わった。
左官も見事に終わり、やっと職人さん達の出番は終わった。
ばんざ〜い。
いろんな人と出会ったな、みなさんのおかげでここまできたんですな‥人生もしかり。
いやいや、ありがとさんでした。
それにしても、今日は働いたわ‥疲れました。


| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
2004/2
SuMoTuWeThFrSa
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
29      

前月     翌月