もりわじん絵日記 2004. 9
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9月20日 (月)  [982] 喜ぶダニ

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 うっすら雲があるけど晴れ。
昨日から、粘土いじり再開しているのだが、ぎこちない。この間の極めたような華麗な指さばきがない。この身体、とんと忘れている。絵付けに入って搬入お出かけと半月以上も粘土に触れていなかったからだろうが、ずいぶん技能が落ちるもんだ。マ、それだけではなく、昨日の朝、庭の垣根の剪定で腕を酷使したせいと、温泉にいった時、旅館の余興でサツマイモ掘りがあったので参加し、ちょいと頑張ったら手の平に豆を作ってしまい、それを知らずにグイッと移植ベラに力入れたらベロリと分厚く皮が剥け、治ってはきたもののまだ多少痛い‥
この間の16日だが、伊勢での搬入飾り付けも終わり、ここが地元というダニー&ダーニンが故郷に帰る序でにやってきたので会場を案内する、代わりに、この近辺の美味しい所や面白い所を案内してもらう。
という事で、ほんとに地元の人間しか知らない妙な名物をいろいろ食った。名物に旨いもの無し、などというが、メジャー名物が自分のブランドにおんぶにだっこして表面だけ気にかけてしまい中身の味をないがしろにしてしまうからだろう。しかし、ここで食った名物は、名物といってもごく近所もしくは知る人ぞ知るマイナー名物なので、名より味が勝負。なる程、ワシもしっかりしたもの作らんと‥。
夜は、自転車屋をオープンバーにした所に行く。こんな所にこんなお洒落なもんがあるとは、オーナーがワシと同じ髪型、といってもハゲだが、時を忘れて夜中まで盛り上がってしまった。これもしっかりしたマイナー名物になるだろう。
お泊まりして、17日はダニーらの車でダニの遊び場エサ場の巨大ゴミ置き場を何軒もハシゴし帰った。さすがダニ、ゴミ見て喜んでた。


9月19日 (日)  [981] この世の果て

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 晴れ。
ハハの誕生日だ。あの出鱈目な父親の女房だ。そうか、ワシもパパもママもみんな乙女座なんだ。今、伊勢展に乙女座という新作だしているけど、ちょうど乙女座の時期なわけだ、ふーん‥
母親はやくざもんの親父と違って血筋はいい、お嬢さん育ちだ。多分流行りの電髪かけて若い子集めて羽振りのいいちんぴらだった親父に誑かされたのだとは思うが‥。母方の家は昔地主でお蔵にどっさり高価なもんがあり、先祖は政治家だったらしいというから、親父も金目当てだったのだろう。子供の頃、母親の実家に行った時、自閉症で空間意識が乏しいせいもあるが、バカでかい屋敷に驚き、家の中で方向を失い迷ったり、お蔵が寒々として異様で近付けなかった。そういやバカでかい三毛猫がいたな。ワシ、この家が気に入り、まだ学校にも行ってない子供の癖に、親から離れ一人で何日もここに泊まった。ワシ、子供の頃は一切言葉を発っせず半知恵おくれに思われていたみたいで不気味なガキだったから、放っておいたのだろう。普通なら親から離れているのだから泣いてしまうのに‥。実を云うと、この家にはきれいな服を着たワシとかなり歳の離れたいとこのお姉様がいたのだ。ワシの家には年頃の女性というものはいないし、家から出た事無いワシはそんなもの見たことが無い。この母方の実家の周りは見渡す限り田んぼ。映像に浮かぶ風景は秋だろう、金色に輝き波たつ稲の中を歩くお姉様を黙って眺めている。生まれた家とこの家しか知らない自閉症でしゃべれないワシは、その稲の向こうはこの世の果てだと思っていた。たぶん、ワシと黄金の中の美しき女性以外はこの世にいらなかったんだろうね‥ハハ


9月18日 (土)  [980] 宇宙創造

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 くもり。
この間の15日は温泉で朝風呂どっぷり浸かり、展示会場に。
しかし、こうやって引き蘢り性でも、たまに外出ると楽しい。そもそも、幼稚園の頃、遠足があるというので参加し、たいした所に行ったわけでなく、自分チの界隈をくるっと回っただけなのに、すごい感動してしまった。隣の家に池があり、そこで赤いバカでかい鯉を見た時はほんとに驚いた。だいたい家の中でも、居間と台所ぐらいから移動しなかったから、裏の小屋に入った時、すごい所がこんな所にあったんだ、などと感心した記憶がある。徐々にだが、籠ってもOK、出てもOKにはなって、外国まで出かけるようになってしまうのだが、基本は籠り性。
外にはいっぱい人がいる。旅行している者、仕事で電車のる者。電車の車掌さんやホテルの人は人が移動する事でメシ食っているのだから、みんながみんなワシみたいな籠り性だったら世の中大変だ。
会場に着く。まずは、猫太陽を組み立て梁に括りつける。たいして梁は高くないので、そんなに難しくはないが、やはりこの太陽240cmもあるので、5人がかり。アトリエで、シュミレーションしていたので、上手い具合に出来た。太陽の炎からピーニャン2体、空ニャン50点程ぶら下げる。悪くはない。あとは地上のピラミッド形のステージに超幸福猫(HPの表紙の作品)を中心に作品を展示。地上から空から天から全部、宇宙を創造したような気分。ちょっと大袈裟かもしれないが、そのエキスは盛り込まれている。それに今回の作品はこの伊勢展用に全部新作だから、色がばらつかず見応えあり。そして撮影。ハイ終了。バッチシ。18日から始まります。見に出かけてね。びっくり、感動もんよ‥


9月17日 (金)  [979] 温泉

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 はれ、はれ、はれ。
14日、伊勢のおかげ横丁大黒ホールでの展示の為伊勢に向かう。毎年恒例なのだが、10周年と云う事もあって、ワシはかなり気が入っている。なにせ、酒を断って粘土いじりに励んだんだから、見上げた根性だ‥がはははは。
しかし初日、まずは温泉。仕事の疲れを癒すのだ。恒例の榊原温泉湯元榊原館へ。伊勢に来ていろいろと温泉探し試し何年か前にやっとここに辿り着き毎年来るようになった。ここの源泉は日本三大名泉とかなんとかと云われているらしいが、温泉好きのワシの見解では世界一だね。別にお湯以外は見た目も内容も周囲も一般的な温泉旅館なのだが、とにかくお湯がすこぶるいい。いろんな温泉の湯に入ったり飲んだりしたが、ここのはほんとに死ぬ程いい。それに旨い。温度が30度ぐらいと低いものだから、みんな長時間浸かっている。身体の内も外もこの湯がしみ込みどろどろだらだら‥ 女将さんに聞いたのだが、科学屋さんがこの湯の成分を調合して湯を創ろうと試みたができなかったらしい。人間を創ろうとしてできたロボットだってやっとぎこちなく動く程度なんだから、いくら科学の世の中とはいっても、まだまだこの心地よい湯は作れまい。いろんな所の温泉を分析して入浴剤を作って自宅の風呂に入れたって、成分は似てるだろうが、やっぱ、感触や味というものはまるで全然違う。1時間以上もただただ浸かる‥
ところで、とうとう絵日記初期から全部見れるようになりました。日記といってはいるが、福なるものを生活を通して探っていこうと始めたもので、招福絵記といってもイイ。自分の思考を挟まないでじっくりゆっくり噛みしめて読んでくれ〜


9月13日 (月)  [978] 月代

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 いい天気。
ハゲ! 無駄な余計な思考は剃り落とし、今日で三日め。三日もなると、いくら毛の伸びの遅いワシでもザリザリするぐらいの感触がある。
まずはヒゲ、これはそれほど濃いわけではない、いつもの事だからたいした事はない。問題は頭だ。てっぺんの伸びがほとんどなく、周り耳の上から後頭部がザリザリしている。時代が違えばナチュラルサムライの流行り頭でいいのだが‥ 面白い事にてっぺん、触ってみるとザリ、3本、まるでオバケのQ太郎。
ところで、その昔「月代」と云うてっぺんハゲへアースタイルがかっこいいとなった。あの武士のちょんまげだが、いったいなんでだろうね?兜被って汗かくからと云ったて、あれじゃあいくらなんでも、笑っちゃうだろう?それとも、敵を脅かして、わぁ〜オバケ・化物と怯ます手だったのか?その時代、霊やオバケ・祟りは当り前の時代だからね。それか、殿様が若いのにてっぺんハゲになってしまって敵に馬鹿にされた。そこで当時の天才へアーデザイナーに仕事がまわって来た。が、どう考えてもいいアイデアが出ない。え〜ぃ、面倒だ!と剃ってしまった。デザイナー、命はないと思ったが、大胆かつ斬新な髪型と云う事で女性に人気、流行ってしまった。若い田舎サムライ達も、都ではすごい髪型が流行っていると聞き付け、それを見に交通は発達し、みな真似をし文化は広がった。
今はカツラや植毛や薬など多様にあるが、それらは時の流れの未来を止めて死んだ過去の思い出に戻ろうとする。これでは本当の未来は解らない。その点天才デザイナーは自然になるようになったあるがままの形態に生命を与え、斬新な革命を起こしてしまった。カツラではなく、生命を与えられたてっぺんハゲ月代こそ若々しく見え、もてもてだった。
おォ〜ワシの肩書きの生命形態作家だ〜


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