もりわじん絵日記 2004. 8
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8月31日 (火)  [965] 裸

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 晴れ、残暑、残暑、クソ暑い!
 夜中の大雨と朝方の大風で庭は一面枯れ葉、デッキは水浸し。もう後片付けに半日潰してしまった。暑くなってきたねぇ。この間まで寒いんで、このまま秋に入って冬に‥などとほんとに思っていたが、思いというのは現在の感覚で生涯を決定してしまう大袈裟な癖があるようだ。日夜、天候も身体も微妙に変化し続けているのだから、そう簡単には決定できないはずなのに、頭ときたらなぜか諸行無常を否定したがる。頭というのは頑固でいじっぱりでわがままで高慢で傲慢で自分勝手で悔しがりでひがみ・ねたみ・うぬぼれ・自己弁護・自己正当化・自己憐憫・自己自己わたしワタシ私とこれでこのまま決定、止めるんだ、結論だとうるさいお方だ‥
 あまりに暑いしじめじめするもんで何度も下着を取り替える。これでは面倒。裸になる。上半身はいいのだが下半身がしっくりいかない。裸も慣れれば猫のようにペタっとイスや床に肛門つけても平気なのだろうか?5本指の靴下‥友達はキツ下と言っていたが、子供の頃きついのはかされていたのだろうか?‥その5本指の靴下なんかも履き始めは面倒でしっくりいかなかったが、慣れたら他の靴下が履けない。何故、普通のあんな靴下を他の人が履けるのかが分からない。あの密着した指に汗が溜まり呼吸困難になり大変なのが気付かないのだ。5本指靴下はバッチシ。慣れだね。そして今は水風呂のおかげで靴下もいらなくなった。だから、真っ裸の生活も慣れればできる、かなり快適ではなかろうか?しかし、これに慣れたら服着ると心地悪くなってしまい、文明生活に嫌気がさし、外にますます出なくなり、言葉も、ンガ、ンギ、ング、ンゲ、ンゴぐらいしか使わなくなり‥大変楽しく暮らしたとさ。


8月30日 (月)  [964]  『草枕』夏目漱石

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 大雨、暑い、じめじめ、ベタベタして嫌!
さて、詐欺師・かたり・ペテン師だが、自分で詐欺だとは気付かないでいるペテン師は数多い。いくらいい人だってむざむざウソつかれて金取られ黙って、いいのいいの、あたしがいけないの、落としたお金だと思えばそれでいいの、と口では言ってはいるものの、情に棹させば流される。はらわた煮えくり返っていたりする。あたしをいい人だと思ってバカにして復讐してやるとそのことばかりを考え始め、周りが見えなくなる。詐欺師に乗せられまいとうわてゆく巧妙な作戦を錬って詐欺師から金ふんだくろうとする。どっちか詐欺師なんだろう?両方ともペテン師ではなかろうか?頭がカチカチ笑いがなくなる。いい人も詐欺師も騙しあいの勝負だ。智に働けば角が立つ。2度とペテンになど引っ掛かりたくはない。そうやって同じ人には騙されないようになるが、新たな巧妙なペテン師が違った職種の名刺を持ってやってくる。それではいけない、とドアを閉め、人は信じられなくなる。信じられるのは金だけ。隣に住む人が誰なのか分からなくなる。意地を通せば窮屈だ。それでは心細い寂しいいい人は、詐欺師のいない街造りのちらしを見て集まる。こんな集会を開くのが、これまたペテン師だ。こういうリーダシップをとるかたりは、ゆくゆくは政治家になりたがる。いい人はもっといい人になりたがり、詐欺師は政治家になりたがる。私が政治家になった暁には、詐欺師をこの世から完全に無くします。だからみなさんそのために金を出せ、ってさ。
兎角この世は住みにくい。住みにくいから安い所に引っ越したくなる。どこに引っ越しても住みにくいもんだと悟った時、詩が生まれ絵ができる。
人の世を作ったものは神でも鬼でもない。やはり近所にちらちらする唯のいい人とかたりである。唯のいい人がつくった人の世が住みにくいからとて、越す国はないだろう。あれば人でなしの国だ。人でなしの国は人の世よりも尚住みにくい。ならば、住みにくい所をどれほどか、寛げて、つかの間の命を、束の間でも住みよくせねば。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い。


8月29日 (日)  [963] 詐欺師といい人

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 雨、寒い。
昨晩はワシの還暦祝いをやった。還暦という事で、服は上から下まで赤で決めた。集まったのはトリが2匹と勝手にマジ長話の聞き下手ボクちゃん、冒険ダニー、スケ番2枚歯のおよし、スタントマン火だるまヒデ。まあ、適当に食事でもしようぜ、だったのが、ありがたい事に花束やらカードやらワインやらいろんなものを頂いた。嬉しいもんだ‥彼らの誕生日にはいかないようにしよう。
飲み食いの話題は、最近巷を騒がしている詐欺師のこと。詐欺師って、ワシのイメージでは賢く恰好よいものであったため、こやつが詐欺師とは思えなかった‥妙な電波は感じていたけどね。アート仲間にも似たような電波出すやつがいて、他人の金騙し脅し取っている。人を判断する時だいたいは職業で決める。詐欺師などという職業を名刺に持つやつはいない。詐欺師というのは小説の中の者といつの間にか思いがち。それに、詐欺師や泥棒・犯罪者なるもの、大抵警察に捕まってから新聞・テレビなどであの人が、ですって、てなるから、日常の生活空間では明確でない。けっこう一つの街に一人ぐらいは出来てしまうものなのかもしれない。目の前に現われたやつは、詐欺師といってもたいした事はない。アート仲間のやつもたいした事はない。せこい寸借詐欺だ。かれらは、近づいてきた人にウソついてばれるかばれないかという緊張感を刺激としている。上手くいけば快楽、金は入るし、ペペもできる。ウソの内容が人の良心をくすぐり、自分を寛大に見せようとするから、成功すれば騙された人はいい人に自分は偉大に見られる。だから、詐欺師の方も詐欺しているとは感じてない。いいことしているような気になっている。失敗したら、涙流して謝れば、いい人たちは大抵許してくれる。許す事で、一人の過ち犯した青年を救ったというような気持ちになれるから、詐欺師にとってはそれもいい事。次に近づいてくるいい人を待つ、探す。世の中いい人になりたい人だらけだからけっこう楽な商売かもしれない。いい人は騙されても、まだいい人という心地よい代名詞があるから、それほど傷付いてない。騙されれば騙される程いい人はいい人になれるから、詐欺師にとってここは天国。学校は詐欺師といい人の養成所。あいもかわらず騙されるいい人は絶えない。


8月28日 (土)  [962]  年令不詳

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 雨、寒い。
まずはお札に猫貼りをやる。ワンタがもうバイト卒業して自立の道を歩み始めた。他の人に頼んでもよかったのだが、作業を教えるだけで時間が食ってしまう。自分でやった方が速いし気も使わない。という事で庭でやったが、やっぱり速い、上手い、きれい、自分の器用さに感心してしまった。それにしても寒い。
さっさと終え、太陽コンパネの絵付けに入ろうと思ったが、寒いし、雨だしでノリが悪い。それに、今日はワシの誕生日のんびりしよう。58歳になった。ずいぶんあっという間にこんな62歳になってしまったような、しないような‥考え方次第だけどね。思い起こせば、、ワシって子供の頃からこんなだっけ?最近、若者蛇ピーと出合ってめったに読みもしない小説など読んだ。ついでに同じ芥川賞の人のも読んだりした。いろいろ他の若者のも読んで思ったが、十代後半〜二十歳頃の子というのは、ぎこちない。ファッションも言葉も考えている事もぎこちない。しくじっている。チグハグだ。イヅイ。穴だらけなのにそこじゃない、ずれている。ほんとに自分の十代こんなんだったんだろうか?と思い出してみたら、ワォ〜、ほんとにこんなんだ。ぎこちない。恥ずかしい。みっともない。間違っている。差し出がましい。ションベン臭い。何も固まってないアメーバ〜。変態前のサナギの内臓‥もしかして、42歳未だに固まってないドロドロなのかもしれないなぁ〜 これから歳を取り何十年も経って今の72歳だって、アホなくらいぎこちないものかもしれない。一体どのようにどうなったら決着つくのだろう?死んだらなおさらドロドロだしなぁ〜 
ところで、ワシって幾つになったんだっけ?とうとう、見た目も言動も思考も年令不詳。一体何のための年令なのかが無意味中途半端だからだろうな。
若いのにすごい、30代の極み再出発、老人なのにすごい。この3つぐらいが年令と行動のギャップがあったりして年令が重要視されるが、あとの年令はどうでもいい。中途半端、何やっても別に年令がどうのこうのはない。だから今歳は上の空‥


8月27日 (金)  [961]  ダメダメダメ‥

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 くもり。
こういう天気の日はすこぶる眠い。が、ガハハハハ、ヘも出ず快眠快便。今朝は、太陽コンパネに下地剤のジェッソを塗る。これで、明日からエカキストに変身して絵の具付けができる。ハードが終わりソフトに入る感じで、まるで思考回路が違う。変なもんだ。粘土いじりと焼き終えた後の絵付け作業の違いと同じ。これってもの事が成り終えるためになんにでも必ずつきものの二つで一つの行程なのかもしれない。押したり引いたりみたいに‥
押してもダメなら引いてみな。引いてもダメなら上げてみな。上げてもダメなら下げてみな。下げてもダメなら右にずらす。右にずらしてもダメなら左にずらす。左にずらしてもダメなら右回転させる。右回転してもダメなら左回転させる。左回転してもダメなら右捻れさせる。右捻れがダメなら左捻れ。捻ってもダメなら偉大になる。偉大になってもダメなら傲慢になる。傲慢になってもダメならずぶとくなる。ずぶとくなってもダメなら切り刻む。切り刻んでもダメなら粉々にする。粉々にしてもダメなら爆発させる。爆発させてもダメならおだてる。おだててもダメなら謙虚になる。謙虚になってもダメなら空しくなる。空しくなってもダメなら繊細になる。繊細になってもダメなら知識になる。知識になってもダメならバカになる。バカになってもダメなら知らんぷりをする。知らんぷりをしてもダメなら消える。消えてもダメなら死ねば。死んでもバカ治らないから始めから無かった事にする。無かった事にしてもダメなら逃げる。逃げてもダメなら麻薬に走る。麻薬でもダメなら宇宙人と交信する。宇宙人と交信してもダメなら無気力になる。無気力になってもダメならはまってみる。はまってもダメなら水になる。水になってもダメなら石になる。石になってもダメなら花になる。花になってもダメなら空気になる。空気になってもダメなら地球になる。地球になってもダメなら宇宙になる。宇宙になってもダメならダメになる。ダメがダメなら、、ダメでない。


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