もりわじん絵日記 2009. 5
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5月6日 (水)  [2652] 家猫展7

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 もうズーッと晴れかと思っていたが、雨続きに変化したのと興奮の為に寝不足で昨日から後頭部がしびれて吐き気がする。二日前に母親から電話があり脳に動脈瘤があり6月に検査して頭を開けるかどうかを決めるらしい、昭和8年生まれだからなぁ。
 夜中に頭のしびれが大きくなり、目が覚めこのままダメになるのかと思いながらうつらうつら夢の中に彷徨いこんで、夢で出会った娘さんと太宰をしてしまい娘さんだけが死んで、僕だけ生き残った。雨は個展にまったくふさわしくない大降りになっていて、気持ちを陰鬱にし、死んだ娘のことで心苦しく切なかったが、自分は生きたならば過去をくよくよせず、しっかり前を見ようと見れば、この陰鬱な空気の中に思いがけない新たなことが小さく見えにくいけどポツリポツリと目につく。その美しい小さな部分を広げ中に入ってみれば、この冷たい雨は恵みの雨に思えてきた…チャイと娘のことで少し泣けたけど。


5月5日 (火)  [2651] 家猫展6

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 家猫が出来るまでのプロセスのエスキースをマンガ仕立てで額装しているのを説明して模型を見せると、まず、あ!ほんとうだ、猫が家になっている、と驚き、次に今見ている家猫の玄関側から廻って最上川の猫の顔を見せると、ほんとうに猫だ、と笑顔になって驚き、そこに間髪入れずに、今、この家猫は山形に建設中なのです、と言うと、え!ほんとうに建てているんですか?、と三度目のほんとうの言葉を吐きながら驚きの顔をした頃には、もう人の顔はにこにこゆるゆるへらへらだ。


5月4日 (月)  [2650] 家猫展5

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 個展の賑わいにも慣れてきたが、やはりいつもは山の中で暮らしているので、この人人人の流れは目眩する程目まぐるしく、身体の緊張が解けることもなく、興奮し続け、このようなハレの舞台が嫌いではないので来る人来る人が退屈などせぬように、また自分自信がこの家猫について一説あるのでそれを言いたい為でもあり同じ台詞を飽きもせず話しているのだが、人々の反応はそれぞれなのでそれぞれの性格が解ってくることが楽しい。


5月3日 (日)  [2649] 家猫展4

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 お客さんを見ていると、毎回来てくれるこの人達のおかげで、僕は収入を得て、その収入で今度は家猫なる巨大な作品であり家を建てるのだが(いや、少し偽善者ぽくなってきたので、やはり僕の才能でこの家猫が建つのだ、と加えておいて)この人達が山形に来て日頃の疲れを碁点温泉で癒し、最上川の流れを前にして水の音に身を包み夕陽に映えるチャイの姿の家を見て心行くまで招福感に浸って頂きたい。


5月2日 (土)  [2648] 家猫展3

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 あいも変わらず天気はすこぶるよく、このまま夏にまっしぐらの陽気で土曜ということも相まって、モナリザの展示会でもしているようにお客さんが並んでぞろぞろ会場の家猫の模型を中心に廻っているのだが、こんなんでゆっくりじっくり作品を見れるわけがなく、行ったよ、見たよと情報の一つとして処理されてしまうのでは、観光地に行って情報雑誌をなぞるのと同じで、観光雑誌以下の楽しみしか得られないだろうと思うのだが、そんな中にも少なからず、作品の奥に興味を持つ人がいてくれることがまだ幸いだ。


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