5月23日 (土)  [2669] 化ける6

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 来年のカレンダー作品のテーマにするつもりの夏目漱石の『吾輩は猫である』などは、完全に人が猫に化けて語っている物語だ。ま、内容からして猫が人の言葉を使っているから猫が人に化けていると言えるが、猫が人の言葉を語るなどというのは実際ないから、当たり前に考えて夏目漱石という人が猫に化けて語っている小説ということになる。名もないあの猫を通して内に夏目漱石が居り、その夏目漱石のもっと内部深くには菩薩がいる。日常風景の中にいつでもどこでも菩薩が空気になって流れているような心地良さや悟りを感じさせる文章になっているのはそのせいだろう。