10月31日 (金) [2464] 家猫121
「親切」という字は、親を切ると書く。 世話好きで子煩悩でパワフルで、なにかと口出ししたい親だが僕とは方向が違う。 なにしろ、あの親父、猫が嫌いなんだ。 可愛いとかいう感覚も嫌う。 だからワシの作品については何が良いか解らないんだ。 それが一番の問題だろう。 やさしく親切に切ってしまおう。 老いては子に従え!
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10月30日 (木) [2463] 家猫120
一度は殺された父親、実は生きていた。 あの親父、そう簡単に死ぬわけがない。 最近は家猫の土地に石灯籠やはしごを運んでいるらしい。 なんと、家がダメなら庭を造る気だ! これまで親父の造った庭を見ているが、ワシのイメージする風景と違う。 どこかで見たような庭だったり、立派な庭園の真似だったり。 真似はいかんよ、マネは! といっても、だれだってどこかなにかに似てくる。 しかし、その真似を吹き飛ばしてしまうようなオリジナリティが必要だ。 それを出すため苦しむ。 その果てに、ふと、おっ!と感じる何かが出てくる。 そのときが快感だ。 『木波』がそうだ。 庭だってそうする。
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10月29日 (水) [2462] 家猫119
未来の予測なんか何一つ信じていない。 なぜなら死というものは未来にある。 生きる者は、死ぬことを嫌だと思っている。 未来といわれるすべてには、必ず死の要素が含まれている。 だから未来は信じたくない、信じられないになる。 明日死ぬよ、三ヶ月後に死ぬよなどと宣告されても信じられるだろうか? 信じてしまったとしても、心の奥底で何%か信じてないだろう。 意識はそのわずか数%に敏感だ。 そこから生きるエネルギーが生まれる。 近い未来、家猫もそこから生まれる。
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10月28日 (火) [2461] 家猫118
親子の対立で次男が父親を殺害。 次男は家に火をつける。 母親、兄夫婦に娘二人、焼死。 次男は逃げ切れないと思い最上川に飛び込む。 両足骨折・頭蓋骨陥没したが、落ちたたところが浅かったせいで助かる。 が、記憶を失う。 よだれ垂らして、朦朧とした頭で時々悲鳴を上げ大泣きし気を失う。 それを繰り返し、とうとう白痴に。 10年後、自殺。
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10月27日 (月) [2460] 家猫117
図面は遠慮した親父だが、この間帰った時、大工と基礎はオレの知り合いにやらせると紹介してきた。 まいった。 ここはほんとにハッキリさせないといけないな。 ケンカになった。 僕は興奮のあまり包丁を持った。 そのあとの事は覚えていない。 気がついた時には消防車が来ていて、実家は燃えていた。
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