1月31日 (月) [1112] 大小
Fine 春の個展だが、極小の世界、素粒子、ミクロ、米粒みたいなものに挑戦しようと思うのだ。 だいたい、今まで大きなものへの挑戦が多かったような。去年は手びねりで20Lもの作品を手掛けた。しかし、このままどんどん大きくしてゆくことは本末転倒だ。大きいのができるんだよと威張ったようにふるまっても、誰も褒めんし、たとえ褒められても嬉しくない。身体がきついだけだ。だから今回小さい作品に挑戦かといったら、そうではない。それではタダの技術屋さんだ。こんなに小さいのを作れるんだよと威張って、褒められても嬉しくない。目が疲れるだけだ。大小どっち方向にしろ一方通行では何も解決しない。大小のウソを暴きたいね。 大きい・小さいってなんだろう?粘土をいじっている仕事なのだから、ものの大きさというものに興味がある。猫作っているものだから、小さい可愛いにも興味がゆく。大と小は、お互いに依存した関係なわけだから、それぞれ単独では存在しない。不在なのだ。幻みたいなもの。だからリアリティーを欲しがり、幻の大は大であることを明確にするため大だーと息巻く。幻はどんなに騒いでも幻なのに。大国は本質的には大国でないのだ。裕福は本質的には裕福でないのだ。肥えて大きくなって裕福なって人寄せて孤立してないように見せても、オ〜内面は死ぬ程孤独でちっぽけなのよ。ほんといえば、すぐにも、こんなところから抜けられるのにね‥ あ〜、だからか、アメリカの事、米って書くの‥昔の日本人、態度でかいアメリカを皮肉ったのかな?
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1月30日 (日) [1111] 奥義
Fine おォ−いい天気です。寝リャ、なんでも治るということで、かなり遅くまでぐっすり寝た。おかげで、肝臓のところもやや治ってきたみたいだが、今度は大あくびした瞬間に右首を捻ってしまい、寝違えたみたいになってしまった。右に向くことが出来ない、上を向くのも困難だ。ア〜痛い。ほんとに百鬼丸かよ?この季節は寒いもんで、このように痛んだり故障したりするんだろうな。ま、年間を通して四季を経験して、身体に年輪を作ってそう簡単には折れない丈夫な木(気)になるんだろうね‥ 新作ひよこ、ピータンになるのはいいが、それでは今度の個展どうしよう? 不思議なもんで、すぐにひょいと生まれた。ピータンは奥義みたいなもの。奥義があるという安心・自信・余裕からだろうかね?ほんとにひょいと出た。え!でも、いつもこんなもんか‥。 ところで、このあるようでないような奥義、見たい、食べたい、知りたい、つかみたい、欲しい、と思わない?旨いラーメンの隠し味の素を手に入れたようなもんだからね。それより、好きな女性と出合い、話し、手はつないで一緒に笑ったものの、ア〜彼女のあそこを見たい触れたい愛したい、みたいなもんかな? オオォォ、これが見たかった、触りたかった、念願の待望の夢に何度も出たがモヤがかかって見ることが出来なかった観音様。 今、目の前にそれが、ア〜、どんなんだろう?チラッ!なに?えぇ〜!この香り、ピータン?、うぅ、これが奥義か‥
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1月29日 (土) [1110] ピータン
Rain ところで、猫町での春の個展だが、お助け招き猫マンの新作を発表するつもりであったが、ちょいと心を静かにして考えた。発表するのを控えようかなぁと思っているんだ。たぶん空回りしそうな予感がするのだ。この作品まだできてはいないが、かなり極みをいっている確信がある。 こんな話しを聞いたことがある。トリの卵から雛が孵る時のことだが、卵の中からひよこが出てくる時に母鳥が殻を突いて割って手伝うらしい。母が殻を割ってあげなければひよこは出ることができず死ぬ、かといって早く割ってもひよこは死ぬ。この微妙なタイミング。これと同じで、作品があっても環境が整っていなければ作品は死ぬ、ということなのだ。ワシが、かつて初めて猫を作った時、世間は猫を求めているような雰囲気があったからね。だから、この新作が、一番最高に美しく輝いて感じられる環境がしっかりし、扱える人や持てる人が現われるまで発表するのは止めよう‥ひよこはまだまだ殻の中。 そりゃそうだ。せっかく生まれたひよこを殺したくはない、生きて生まれたとしても安売りはしたくない。そんなことしても誰も喜ばない、誰も助からない、誰も感動しない、誰も泣かない、誰も歓喜しない、誰も悟らない、誰も極めない、誰も安心しない、誰もわからない、誰も‥では、つまらん。 ところで、この作品がほんとにすごい作品なのかはわからん。ひとりで自画自賛しているだけなのかも知れない。が、生まれたての赤ん坊のように大事だ。たいしたことはないのかも知れないけど、この作品のコンセプトであるエキスのおかげで、何もかもがけっっこう理解でき楽しめてる。それだけでも将来のある子供を手に入れたようなもんだ。ちゃんと育てないとね。 とかなんとかいって、ひよこ死んでピータンになってたりして‥ ‥ピータンは旨い。
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1月28日 (金) [1109] 百鬼丸
Fine 来月静岡のギャラリーで小さな個展をする。ギャラリーのオーナーがワシの作品のへんなのが好きらしく、去年名古屋で展覧会している時、会場に訪ねてきた。へんなのといっても、スケベなのとかではなく、けっこう微妙なニュアンスのものだ。たまにそんなへんなの作るけど、そういったものはポコポコ出るものではなく、ひょいとした時に偶然みたいな感じで出るもの。だから、逸品珍品なのよ。そんなに気に入っているなら、そのギャラリーでへんな個展でもしよう、と決まった。そんなに点数はないけどね。それで、今、へんなの作って笑っているんだけど、目が痛かったから、痛いような作品ができてしまった。猫に小バーーン!グサッ、なんてのね‥ ハワイ時差惚け、喉風邪カッコン湯、目傷目薬と、このところこんなものにずいぶんたくさんの無駄なエネルギー使い過ぎて体力減退気味。減退のせいかな?今度は右あばらの下裏あたり、肝臓があるところかな?が妙に痛い。座りっぱなしで粘土いじってたり、新幹線に長い間乗って座りっぱなしで動けなかったりすると痛むところだ。もう、面倒だな、まったく。あれが治ったと思ったらこっちだし‥。ワシは悪魔を退治して身体を取り戻す手塚治虫氏の漫画の『どろろ』の百鬼丸かいな? ちょいと気分転換にレンガに出かけコーヒータイム。デザイナーと称するお客がきてたので、アートの話しになった。久しぶりに乗りのイイ話しができた。おかげで、ストレス発散、エネルギー補給ができたわ。やっぱ、たまにアートネタで真面目にバカ笑いしながら話さんと、いかんね。ここ最近はアート話しも少なくなり、生活・政治・経済・健康・ゴシップなどの話しばっかり。下らんテレビの内容みたいなもんで話せば話す程ため息出る。あ〜つまらん。そんな縛る現実を笑い飛ばし解放する感覚が大切なんだ。本物の身体を手に入れるために、どれ、また、悪魔退治でもするか‥
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1月27日 (木) [1108] 一服
Fine 庭に出たポチクンが帰ってこない。庭をくまなく探したが、どこにもいない。 この間、庭の垣根に張り巡らした網の一部が、どうも低いなぁ、これじゃァ猫越えられるのではなかろうか?と感じていたが、大丈夫だろうと高を括っていた。 たぶん、そこから出たな、ポチめ! 「ア〜家ではタバコ吸うやつがいないから、庭の外でて、やっと一服じゃ。世間はあいも変わらず騒がしい、あ〜やだやだ。スゥ〜ハァ〜。最近はめっきり寒いのう〜、スゥ〜ハァ〜〜〜。久しぶりのタバコは、きくねぇ〜、ア〜うまいっす。どれ、人に見られたら、なんだから、帰るか」 あっ!もりさんちの猫が! 「わぁ、やばい!」 ポチクンあせる。タバコなんか吸ってんのばれたらやばい。すばやく左手の肉球のふたを開け、タバコの火を揉み消し、吸い殻を入れ、肉球のふたを閉める。 あとは、さっさと庭に戻ろうとしたが、パニクっちゃって張り巡らした網にからんでしまった。 「あわわわ‥どうしよう、どうしよう‥」 と、まあ、ポチクンは二日続けて庭の外の道路に出て、タバコ吸ってたみたい。 偉いのは、吸い殻を道に捨てなかったことだ‥
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