もりわじん絵日記 2004. 2
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2月29日 (日)  [804] 福祉

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くもり。
今朝は群馬の疲れを癒すためのんびり起きる。
近所で市民のなんとかの集いみたいのがあり、もちつきにウドンこね、たまにはこの街のなんたるかを眺めてみようと昼から出かけてみる。
バスが通らない地区の人たちや車を運転できない年寄りや病気になった時の移送手段に付いての話し合い。
そりゃ、バスも通らないとなれば、タクシーしかないわけで、金がかかって大変、村でなんとか助け合わねば。
なぜか、こういう話し合いは別にこれといって面白くない、眠い。
昔は、白タクというのがあってタクシーとは関係無く安く運んであげたりしたもので、それではタクシーが気に入らんなど、いろいろ問題があり禁止になった。
しかし、またボランティア・福祉として条件付きみたいで国の許可がおりたらしい。
でも、まだまだ問題が山積みらしいが、何のことはないと思うのだが‥
移送してもらいたい人はだれなのかがわかれば、あとは運びたい人を探せばいいだけ。
営利目的でないならさっさとやっちゃえばいいわけで、問題があるならその都度クリアーしていけばいいのでは?
まあ、だいたい話は聞いて、帰ろうとしたら、最後に座談会らしきものがあるというので出て下さいと「あなたも年とって車が使えなくなったら、映画にいきたくても行けない、買い物だって行けなくなるでしょう?」と。
ん〜、自分がそうなったらっていうのが基本になっているってのが気に入らない。
結局自分のためにやっているのかい?
福祉というものの前にある原点というべきものが、自分のためというのなら、それは福祉ではあるまい。
甘えた、ぬるいエゴではなかろうか?
帰って粘土いじり。
たまたま『まことの福祉』というタイトルがぴったりの作品ができた‥自分にできることはこれくらいですね。


2月27日 (金)  [803] デビュー

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晴れ。
今日は群馬県立近代美術館に向かって車で出発、車で!だよ。
この間の清里以来の長距離でよそ見もできないダラダラ運転もできない高速にのるのでやや緊張気味、出発前の気分は落ちている。
美術館のプレオープンパーティというのが午後3時からあるので、それに間に合うよう、午前はバタバタやること済まし、どうのこうの、忘れ物はないか、あれやこれや‥
気分が落ちているのは高速にのるからだけでなく、美術館という所に行くというのも引っ掛かっている。
そもそも公共もの役所とか銀行・郵便局、そうそう大会社なんかも、あ〜いった固い感じがして背筋を伸ばさないといけない所は、猫背のワシの性に合わない。
ワシ、もともとダラケモノで、庭で暮らしているような野良猫だもの‥
だから、行く意味がわからない。
ワシの代わりに作品のアートムがでてるんだからそれでいいじゃないと思い、行くの何度も学芸員Bスパイに断ったんだけど、Bスパイからこんなメールが届いた。
「アートムは会場の入り口に結構いい感じで展示しました。
手伝いに来てくれている女の子たちの評判もいいです。
他の作家よりも反応が良すぎるのはちょっと気にかかりますが‥」
今回のこの展覧会は今活躍している若手4人のグループ展で、アートムは特別出品とはいうものの、この展覧会の理屈こねるための前置きみたいなおまけ。
おまけがそんなに目立つわけないのにお菓子と同じでおまけが欲しい。
このメールに、ワシ喜び、調子にのせられ行くはめになってしまったのだ。
まあ、事故も迷いもなく無事到着。
なかなか、ほんとにいい感じにアートムはあった。
さすが、美術館ともなると、上手い、きちんとしている。
天井高5m幅4mの今回のテーマの会場入り口の真ん中に20cm程の小さいアートム一点だけガラスケースに入りスポットがいくつも当てられ美しくあった。
周りはどこもかしこも真っ白なので、とっても色鮮やか。
いやいやアートム君、晴れ晴れしい美術館デビュー、おめでとうね。
高崎市にあって、タイトルは『日常の変貌』展、4/11まで、月曜日休館、よろしく見に行ってね。


2月26日 (木)  [802]  頭笑う

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あったかいわ〜
Tシャツ一枚で外に出て本棚作りの下準備。
まずは、アトリエ改造で壁の中から出てきた長さ270cmのヒノキの板4枚を伐ったりサンダーかけたりする。
今日はこれぐらいにして、切った木っ端が勿体無いので、ジグゾーでいろんな形に切ってグラインダーで磨き風呂用にする。
なにしろヒノキで20年壁の中にいたのにいい香りがまだするのだ‥永遠に香りを出しているのだろうかね?
けっこう楽しく変な形など伐ってはグラインダーで磨いていたのだが、グラインダーで左の親指を軍手もろとも削ってしまった。
肉がそがれ、気色悪い、痛いわ‥まったく。
グラインダーを使う時、いつもは気をつけているのだが、今回はいつもの砥石のような円盤ではなく紙ヤスリを何十枚も重ねた円盤なので、多少手にあたってもそれほどでもないだろうと高を括り気を完全に抜いていた。
いや〜こういう工具類を使う時は、気を抜いてはいけませんね。
昨日、手は大切だって絵日記に書いたばかりなのに‥
池のメダカが元気に泳ぎ始めています。
エサもパクパク食らい付くし、いいね〜春ですね。
ところで、20数匹いるのだが全部クロメダカ、強いといわれているヒメダカが一匹も見当たらない。
いったいどうしたんだろう?底にいるのかな?
指が痛くバンドエイドが邪魔になるが、頭が邪魔しないので、粘土いじり、自由に楽しいのができた。
…手と粘土を見ていた頭が大笑いしていたくらいだ。


2月25日 (水)  [801] 手

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まあ、晴れだね。
もうこのまま春になるのかしら?
いつもなら、毎年この辺で雪なんか降ってみんなを驚かすのが春前の天気なんだがね。
去年は3月にも雪降ったもんな。
どうなるんだろう?今年は。
気は抜けない、なにせ、ビニールハウスがあるからね。
今日は、4月末にやる銀座松屋での個展のタイトルやら内容やらをまとめる。
タイトルは、一昨日の絵日記に書いた
『グラスプ!』GRASP 手ごたえ!
…招き猫が手を挙げてなければただの猫、アーティストも手を動かさなければただの人。
まずは手八丁、手を広げ、手当りしだいに、手びねり、手塩に育て、手ごたえ、確か。
手、テ、て、天までとどけー…
ってね。
人間は手を使って道具を持たなかったら、こんな文明は築かなかった。
しゃべれない人は手話によって話す。
スティーブン・ホーキングは身体がまったく自由の利かない筋萎縮症、コミュニケーションは指先だけでやる。
いくら字など書かなくなってもワープロは手の指先を使う。
指先を使うと脳は発達する。
手から繋がっている脳細胞はかなり多い。
手は大事っすね。
昼から頼んでいた芝刈り機の刃をとりに行く、ついでに食材などの買い出しに出かける。
買い出しってのはほんと一日を費やしてしまうものだ。
ということで、今日一日つぶれてしまった。
なんともはや。


2月24日 (火)  [800] 愛別離苦

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まあ、晴れだね。
庭をひと回りしてたら、コブシの幹が大きく虫食ってるような‥
ちょっと登って眺めたら、なんともひどい!
太さ10cm長さ50cm程の幹の上半分がなく木の粉になっている。
それでもコブシは虫食いを越えて上へと伸びた枝からつぼみを膨らましている。
2個程、紅の花びらが出かかっている。
木の粉を取り除き、剪定バサミでほじっくって見たら、1cm以上のベージュの丸くなったクワガタやカブト虫の幼虫の小さいやつって感じのイモムシ4匹発見。
ノコとノミで虫食ってる所を取り除きロウをたっぷり塗り、外科手術は終わった‥大丈夫だろうか?
去年、庭作りに励んで池なども作り、このあたりの太い根をたくさん切っちゃったから木が弱くなって虫にやられたのだろう。
この虫は缶に入れとって置き、何の成虫になるか見ることに‥
今日は、ビニールハウスで油土原型の全体像をおおよそ完成させる。
こうしてやってみると油土いじりもまんざらでもない。
粘土いじりは水粘土なので、乾くのに注意しながらいじらなければならないが、この油土というものは、そんなの全然へいちゃら、思っいきり大胆にできる。
ま、昨日自由というものの手ごたえ掴んだので、結構何やっても楽しめるんだろうね。
夕方、昨日の続きの20キロ粘土をいじる。
できて中身をほじくった作品の頭に穴をあける。
身体の中に上を眺めた泣き猫を入れる。
これで、頭から光が入りスポットが当たり、中の泣き猫の悲愴感が倍増する。
頭の穴の縁に眠り猫を置く。
これで、OKと風呂入る、ふと、いや、違う、と気付き、風呂から上がり、頭の眠り猫を取り除き、そこに穴の中を覗き泣く小さな泣き猫を置いた。
あ〜いいわ!泣ける、タイトルは『愛別離苦』となった。


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