もりわじん絵日記 2002. 4
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4月30日 (火)  [198] 森

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4月30日雨
昨日降ってきたアイデアを粘土いじりする。
のだが、いつもより大変じゃん。
なんなんだ!
あ〜面倒な上にこまいから目が疲れて疲れて‥
ワシ集中すると目のことも忘れ息止めるみたいで‥水中から必死で上に向かって泳いで空気中にプハーッと顔を上げハアハアいいながらぼけた目で真ん前の窓を見る。
この窓は、今までトナリーの玄関や水場があるのでいつもカーテンを締めていた。
ところがヘイができたんで、全面的にオープンにしたのだ。
木のヘイと空が見えて心地よい。
ここになんか木を植えよう。
仕事もシチ面倒で思ったように進まないし目も疲れたので、小雨の中植木屋に行く。
五色カエデというのを見つけた。
あ〜五色なんだ、いいなあ〜これ‥息つくために顔を上げた時、前を見れば五色の葉っぱ、空の青とヘイの茶色とで七色。
それと五色ケヤキってのがあった。
念願のケヤキを目の前にして、それも五色だって。
ケヤキの新緑の葉はとても柔らかく優しい色合いで、広がったらきれいだろうなあ〜あ〜ケヤキの下で寝たい。
買っちゃえ買っちゃえ‥どっか植える場所あるだろ。
これで目の疲れも吹っ飛びます。
帰って粘土いじり再び、ケヤキ買って心うきうきなのでスムーズにいく楽な方法に気付き調子よくできました。
さすが植物の気の力。
ワシにとって、今のところ、植物は必需品だ。
なにせ、僕の名前は『森』だもの!
とは言うものの、ケヤキどこ植えよう‥‥


4月29日 (月)  [197] ニシキギ

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4月29日大はれ
あついっす。
外で染色やってるもので、顔が焼けて赤くほてってしまいました。
それに肩やふくらはぎが筋肉痛です。
今日で染色も終わることにして、最後に黄金色を作ろうと茶と黄を混ぜてみる。
なんとなく黄金に輝いたかな?
これら染色した布に猫をくっつけるつもりだが、大きいのだと重いので小さい猫を粘土いじりする。
小さいのは簡単そうに見えるが、ミクロの決死で眼がぐらんぐらんでラリパッパ、しばらく遠くを見てもピントがあわない。
初めて染色をした時からこれは面白いと感じ、個展に出して絵の変わり空間にムードを作ろうと思ったのだが、ずーっといまいちぐっとくるアイデアが出ない。
ただ猫をくっつけただけじゃ、つまらん、なんかもうひとひねり欲しい。
切り落としてある桜の木の枝を眺めてみる。
いけるかな?試してみよ。
物事って考えるのとやってみるのではまるで違う。
そんなことわかっているのだが、考えてダメだと嫌気がさして諦める場合が多い。
あら!ほら、いい感じじゃん、なんかアイデア膨らみそう。
風呂入っていて‥来ました、アイデア。
よし明日は粘土いじりして試してみようっと。
ところで、ニシキギの芽4.5ミリ、変わりない。
そういやマエノッチのお父さんは庭師さんと聞いた。
早速電話、なるほど、木の根というものは、上・中・下と分け、上は栄養と酸素、中は木を支え、下は水を吸う。
デッキをつくった時、土を固めたので呼吸できないのでは?
棒を土に30cmぐらい突き刺し穴を開け呼吸できるようにし、穴に油かすを入れなさい、とのこと。
喋ることもない木の事をなんでわかるんだろう?
さすが庭師さん。
このまましばらく様子を見ることに。
ニシキギには、丈夫と思ってずいぶん乱暴してしまったみたい。
観るだけ見て、何もしてあげなかった。
今日、ニシキギの為、初めて思いやった感じだ。
‥復活してくれよな。


4月28日 (日)  [196] 川祭り

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4月28日晴れ
‥奄美の川祭りを見に行く
女の人たちが不思議と心地よい歌をうたう
人々は次々と川に入り 子供がはしゃぐように水をかけたり叫んだりする
歌は素敵に心を揺さぶる
水の音が心地よく 頭の中の濁りを流してくれる
祭りは盛り上がる
村の人だけでなく 遠くから来た見物人も川に入ってゆく
だれもかれもが川に入り 歌をうたい 川遊びをする
彼女も川に吸い込まれた
太陽が真上に上っていた
祭りの歌が皆の心にしみわたり 祭りはクライマックスに近づく
川の中から白い大きな芋虫が出てきて 他の芋虫を食いながらドンドン大きくなる
もう何メートルもなって人を食いそうだ
みんな変わりなく川遊びをしながら芋虫に驚きもせずよけていく
彼女は大丈夫かな?
彼女は芋虫に見つからないように子犬になって川の中に沈んでいた
しかし ちょっと変だ
思わず 近づき子犬を救い上げた
やっぱりそうだ
芋虫の毒にやられしびれたらしい
危うく溺れ死ぬとこだった
子犬をひざの上にのせ お腹をこすって温めてやった
パタパタキャーキャーいいながら子犬は喜んだ
子犬は元気になり走り回った
川では心地よい歌がいつまでも流れていた
とっても楽しい川祭りは夜まで続いた‥
染色ハイかな?


4月27日 (土)  [195] 全身運動

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4月27日晴れ
ぐっすり寝た。
今日から新たな作業である。
釉薬づけと、前に見事にうまくいった染色である。
いつもなら釉薬だけで1日終わってしまうのだが、今日は「さらにまねく」の大皿なので数が少ないから余裕なのだ。
まずは染色用に用意した布に糸で絞りを作る。
これがまたけっこう大変。
粘土いじってた方がいいのでは、まったく、と糸を力一杯引っ張ったり結んだり手を傷めながらやる。
この間の模様うまくいったんで、新たな結び方に挑戦してみる。
大きなバケツ2個用意し、今回は緑と赤で染めてみる。
とにかくお湯を運んだり塩入れたりかき混ぜたりこぼしたりあっち走ったりこっちパタパタそっちタタタタと、バタバタ作業する。
あとはしばらく待つ間、サラに下絵を描き撥水剤を塗る。
時々外出ては、染色をかきまぜたりする。
釉薬を外に運び溶かしかき混ぜ、サラを持っていっては釉薬をかける。
窯にサラを入れ、スイッチオン。
外に出て、染色の布の糸をほどく。
これがまたまた水が湿ってあるから大変。
とにかく暗くなる前に終わらねば、そろそろ寒くなってきたし水が冷たい。
すすぎは寒いけど裸足で足踏み。
なんかどっかの南の島にいるような心地よさを感じた。
川が流れてて池のわきで女の人らが色鮮やかな布を足でぺちゃぺちゃしてる。
裸の子供らが川に飛び込む‥
とにかく脱水して干す。
窯やってるのでロウソクの炎で風呂はいる。
なんか今日は仕事しったって感じだ。
目眩もあくびも頭くらくらもため息もやんだ病もない。
普段はイスに座りっぱなしだもんなあー、血の巡りがわるいんだな。
今度から粘土いじりは短かめにして、あとは動き回る作業をすることにしよう。
やっぱ、手先と眼だけじゃ体に悪い、全身使わんとね。
と、寝ようと思って耳栓したら風景が見えた。
ああああ!窯のふた間違えてるー
あ〜もう800度、スイッチを切ることに、あ〜あ、やり直しじゃん、くそー。
しかし耳塞いだら、窯のふたが現れたとは不思議なものだ。
このままやってたらふた割れてたかもしれないもんな、ん〜?


4月26日 (金)  [194] たんこぶ

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4月26日くもり
昨日はエカキルームのカギを不動産屋に返しに東京へ。
ついでに、猫町で100年蝉が展覧会をしているのでよってみた。
あら!茶室になっている。
抹茶を飲みながら話をした。
このままどっかの川のほとりに移してみたくなった。
……人は目の上のたんこぶが邪魔になる。
例えば自分よりちょいと有名人、ちょいと金持ち、ちょいと美人、ちょいと力あり、ちょいと頭よし、ちょいと人気者、ちょいと才あり、ちょいと幸せなどなど。
ちょいとでなくとも、自分の願望を満たしているような環境にいる人なら、たいてい目の上のたんこぶになってしまう。
このたんこぶについて、悪口や批判などを言って、たんこぶ批難をすることで自分を慰める。
しかし言っている本人がなりたいのはそのたんこぶそのものである。
いったい人はたんこぶの悪口を言いながら、たんこぶになりたいのはどういうわけなのだろう?
たんこぶがあるから不自由なんだと思いながら、たんこぶになろうとするのは、誰かを不自由にすることではないだろうか?
それは本当の自由ではない。
また、そのたんこぶにしたって、その目の上にたんこぶがあり、どこまでいってもたんこぶの上にたんこぶはなぜか必ずある。
人は自分を誰かの目の下だと見た瞬間に、目の上にたんこぶを想像してしまう。
目の下を見るのでもなく、目の上を見るのでもなく、
まっすぐに目の前の事実を見ることです……
エカキルームでは最後の後かたづけ。
友人を呼び、欲しいものを持っていってもらった。
しみじみと捨ててしまうふとんに寝た。
あいも変わらずよく眠れず‥
朝、目を覚まし、じっと壁を見た。
『この部屋へ 大変長い間お世話になりました ありがとう』
と書き、大家のばあちゃんにもさよならを言い、カギを返しに不動産屋へ出かけた。
今日は背中がやけに寒い。


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