5月6日 (月) [204] 破壊と創造
5月6日晴れ 天気いいが少々寒い。 目がさめ錦木を眺める。 あれじゃあ、陽があたり過ぎて弱っている体に酷というもの。 傘をさしてあげた。 今日は最後の長引く下地塗りを終え、顔絵付けにはいらんと。 助っ人ワンタもやってきて、個展に向かってサッササッサと突き進む。 向こうのテーブルで仕事しているSS(新作 素敵)が、わしの作っためろじの芸者招きに感心している。 なかなかうまく本物よりかわいらしい。 でも似てないって。 だから、いいのかしら。 あっそう、しっかり見てしっかり写したのに‥どれどれ、ア〜なるほどねえ、わしの性格の癖やいい加減さや面倒くせいやどうでもいいじゃンなどがトッピングされたみたい。 ……破壊とは自然の山を崩したり海を汚したり物を壊したり人や動植物をいじめたりすることではありません。 それはただの傲慢な悪さです。 創造とは考えやイメージで何かを作り、人々を閉じ込めることではありません。 それはただの不自由です。 真の破壊とは、過去の知識やイメージの束縛を解き壊すことです。 真の創造とは、こだわっている思考から解き放たれ自由になることです。 結局破壊と創造は同じことで、人間がわざわざ何かしなくとも自然界では当り前のこととしてくり返されている万物流転のことなのです。 人間が世の中よくするんだなどと偉そうに壊したり作ったりするのは、たいてい己の身勝手な名声欲や出世欲です。 そんなものは、自分がかわいそうくやしいという自己憐憫でちっぽけなくだらんものなのです。 それを破壊することが創造なのです……
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5月5日 (日) [203] 夕の光
5月5日晴れ 天気メチャンコいいっす。 北側が28度、アトリエが26度、南側が32度。 今頃ってこんなに暑かったっけ? 川にでもいって水に足つけたいもんだね。 いやいや、個展の作品絵付けしないと。 あ〜川がちらつく‥が下地塗り楽しくなってきたんで川は流れて消えた。 なんとなくきりのいい所でお茶でもしようと思ったが食い物がないので買い物に、歩いてる途中頭のかなり長いにいちゃんがいたんでジーッと見入ってしまった、のは関係なく、ついでだから園芸店によった。 植木屋おじいちゃんがいたので錦木のこと聞いたら、今の時期でそれじゃァダメだな、これが錦木だよって見せてもらった木は立派にもう葉っぱだらけ。 あ〜あどうしよう、ねえおじいちゃんどうすりゃいいの? 錦木は丈夫なんだがね、まずは枝を切っちゃって水ぎめしてみたら、それでダメだったら掘り起こして根が生きてれば植えかえるだな。 さっそく帰って2メートルもあったものを50cmに短くしたっぷり水を与えてやった。 これからますます暑くなる。 ホントに生き返るだろうか? 作品の絵付け、昨日どうやったかも忘れ、あれ?こうだっけと新たなことってしまったら、あら!けっこういけると昨日より上回るいい感じ。 やっとひと段落し外へ出る。 夕方七時、まだ明るい、夕方の光は、花の色を鮮やかにする。 デルフィニュームの青は青、クリサンセマムの白は白、ナスタチウムの黄は黄、ランタナの赤は赤、ブラキカムの紫は紫、ガーベラのピンクはピンク‥そして新緑の緑は緑。 この覚えられそうもない名前はなんなんだー ところで植木屋のおじいちゃんとこに十二単という木があったが、近くにいたおばちゃんがこれ違うよといっても、頑固だった。 帰って調べたら、違ってた。 あのおじいちゃん、大丈夫かな‥まあ年の功ということで。
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5月4日 (土) [202] 宇宙といっしょ
5月4日晴れ 油絵が描きたいなア〜‥目が覚める。 今日は朝から気分がいい。 トナリーに個展のDMでも爽やかに渡しにいこうかと思ったぐらいだ。 でもよく考えたら、猫嫌いだから猫好きいっぱいいる所にくるわけないし嫌がらせみたいに思われたらまた面倒なので、や〜めた。 そういや面白いことに、わしの家の周りトナリーともう一件以外みんな猫飼ってんだよ。 猫飼ってないトナリーともう一件、なぜか仲悪いみたい。 猫嫌いどうしが対決しあっているとは妙なものですね。 猫のようなしなやかさが足りんのだろう。 わしの怒りは猫の威嚇に似たもんかね、カァ−。 猫なんて可愛いただの動物なのに。 ここ何日絵付けに入っているのだが、粘土いじりと同じで実験の連続。 下地塗りだけでああだこうだと塗ったり浸けたり擦ったりでなかなか進まない。 微妙な気になりがあるのよね。 なんか、ここに引っ越してきてからだいぶ変わった感じ。 ひとつひとつじっくりしっかり作っているみたい。 もう個展も間近であんましじっくりしてらんないのにね。 まああせってやっても、何のための展覧会かわかんないようになって、ただただ生活の為に展覧会をこなしてゆくようでは、人間腐って退屈マシーンになってしまう。 しっかり無心になって楽しんで作らんと、苦労もあるけど。 ということで下地塗り、新たな発見しました。 ホント不思議なものです。 去年もこんな実験したが、去年とは時間の感覚が違っているのだろう、実験がじっくり深い。 草木ばっかりいじっているから、草木の成長のリズムが身についてきたのかしら。 ‥草木は太陽の運行といっしょ 太陽は銀河の運行といっしょ 銀河は宇宙の運行といっしょ 本来作品も作る人も見る人も宇宙の運行といっしょ この宇宙にいるのだから‥ 個展会場は、みんなで宇宙風呂につかっている気分かも。
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5月3日 (金) [201] 歯ブラシ
5月3日晴れ 最近、気がかりなことがある。 考えるとため息が出てしまう。 この間、ふくふく猫2のオープン準備の為田舎に帰った時「さくらんぼの代金払わない人いるよ」と言われ、えっ?だれだろう、と聞いたら思わぬ子だった。 今日、歯を磨こうと歯ブラシを見て思い出してしまったのだ。 また遊びに来るからと歯ブラシに名前を書いていったからだ。 もうすぐ今年のさくらんぼが始まるので1年近くたっている。 前にもなかなか払わない人がいたが、やはりなんとなく気がかりになるもので声をかけづらくなる‥会うのにちょっとした勇気が必要になるから会わなくなる‥そのうち電話もおっくうになり‥縁がきれる。 いろいろとその人の込み入った事情があったりするのだろう。 しかし、いくらわけがあるとはいえ、それは自分勝手なわけであり、さくらんぼを作っている人のことはまったく考えてないように思う。 何でも作物はそうだが、それなりに手間がかかり大変な仕事です。 田舎では若い人で農業をやる人が少なくなっているし儲かるものでもないからほとんど年寄りがやっている。 木から落ちてけがしたり、そのまま動けなくなり車椅子生活になったりした人もいたから、畑よりは危険が伴う。 春には花が咲きミツバチを借りてきて放し、実がなる頃は2階の屋根ぐらいの大きなビニールハウスをかける。 これも危険だが、やはり年寄りがやる。 実が熟した時期は大忙しで朝4時ぐらいから木に上り一個一個さくらんぼを手で取る。 それを一個一個並べ箱詰めにする。 1年間ちゃんと実がつくように世話が大変、虫、病気、鳥、泥棒といる。 うまくいっても、気候に左右されやすいので不作の時もある。 …何よりも、これが生活というものなのだから… それにしても、ん〜ホントに困ったものだ。 自分の想像力を無駄にしているということに気付いて欲しい。 ……想像力とは、自分や他人の心の中のモヤを取り除く力です。 ひとりひとりにその人特有の想像力が与えられています。 そのモヤに気付かなかったり気付いていても諦めたりするのは、想像力を身勝手な考えによって蝕んでいるからです。 どんな理由があるにせよ、お金がなくとも、払わなくとも、想像力によって青空が広がるのです…… いいかい、木に虫がついて伸び悩んでいたら、虫をとってやれば木はすくすく成長するのです。 君の気(木)に気がかり(木がかり虫)がついているのです。 気がかりをとってやれば君の仕事もすくすくのびるのです。 ‥ねえ、この歯ブラシは捨てるつもりかい?
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5月2日 (木) [200] ロウバイ
あ〜ロウバイが倒れてる。 5月2日晴れ この木はとても香りのいいロウソクのような質感の黄色い花を咲かせる。 移植べらを持って近くによってみた。 ガーン!なんじゃ、折れてるやんけ。 あ〜あ、大丈夫かな? だれだ、まったく。 いろいろ木を植えても心配事はあるものです。 折れた所をテープでぐるぐるまいている時、力が入り違う所が折れた。 あ〜、ずいぶん折れやすいんだ、この木。 しかし、だれがどうやって折ったんだろう? デッキでメシ食ってたら、あっ!なるほど、猫のゆっくり君だ。 チョウチョをつかまえようとしてかー。 それにしても乾燥した木のように簡単に折れるとは。 このロウバイそのものがしなりがなく折れやすいのだろうけど、こんなに簡単に折れて成長していけんだろうか? なんかあるんだよな、たぶん、折れて増えてゆくとかさ、知らんけど‥ 昼から、この間染色した布にアイロンあてたが、なんとも心地よい不思議と恍惚になる仕事だ。 服とかになるまでいろんな行程があり、糸の材料になるものを育て、紡ぎ、染め、織‥‥とすべての行程が、布のようにしなやかな作業だ。 それに布は人が裸をやめた時から始まったんだから長い。 各家庭でやってたんだろうか? 未だにファッションは進化しつづけ面白い。 わしの布作品は退化した古作かな?古展だし。 …本質的な心地よさや面白さに、古いも新しいもない… ワシはアイロンあて、SS(さっさと ソーイング)がミシンがけ。 外ではヨシちゃんがデッキの上によしずの屋根を作っている。 日射しが強い。 なんか、やっぱ、布いじりって、南の島の雰囲気に感じてしまうのだけど‥‥
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