2月25日 (金)  [3315] 公美堂85

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 その後、不明瞭は溶解してますます不明瞭になり、元の『二十歳』は見る影もなくなる。ここからは新たな形や人の知るところのものへと変化し始める。不合理が似合わない合理を求めるように不明瞭は明確を欲しがるからだ。バカが利口になるようなものだろう。原始的な感覚は赤黒く底に沈殿し上澄みだけが掬い取られあとは捨てられる。上澄みは味わい深い『ファンタッ酒』になる。ここで人々が飲めばそれなりの珍酒でみんなから名酒と呼ばれるのだが、人々を酔わせることに満足できない飽くなき真理への追求心と未知への好奇心、高みへの向上心はアルコール度数だけを上げてゆく。