12月17日 (日)  [1793] 悟性

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 FINE
「招き猫ですか?」
軽くね。
私の作品は日本の民芸の延長ではあるが、もっと先に行く可能性は秘めている。縁起物という呪いじみたものが迷信であることは否めないが、それと今の現代美術が持っている価値観に何の違いはない。ある意味で今の現代美術が知的ゲームであるのに対して、そこから一歩出た悟性の世界だろう気がする。なぜなら大抵の現代美術が解ってしまうからだ。つまり知的ゲームは解られたらお終いな世界だ。解られても生き残る術が人類にとって必要だと思う。生は知を超えているんだから。たぶん、昨今、自殺者が多いのは知が生を上まっていると思い込んでしまったためだろう。
ちなみに悟性とは、感情、理性、知性、感性、悟性という順番で人間の意識の高さを示しているとすれば上位に位置する。悟性は知性より高いところにあるから知性には解らない。知性は解らないでお終いだが、悟性は解らないから始まる。そこに多大な魅力が潜んでいる。