1月10日 (火)  [1454] 捻れ

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この間、頭が妙に歪んだ男がやってきてヌシと芸術談義をしていた。
「地球が中心だと思っていたのに太陽が中心でそれを地球が回っている。今度は、太陽が中心と思っていたのに、太陽は銀河の端っこ。今度こそ、その銀河が中心と思っているがそれも宇宙の適当なところ。どこかに中心があってといつも探すが、いつも期待は裏切られ、端っこ。で、この地球とやらはどういう軌道で動いているんだろう?太陽に対してはこんな感じだろうが、銀河の中心からはこういうふうに捻れているような‥。ズレなんかもあるし。で、大宇宙の中心ビッグバーンのところから考察するとどんなふうに動いているんだろう?それでもたぶん中心でなかったりするから‥」と、あてどもなく捻れた頭で語るのが捻れ君だ。その捻れ君も捻れから捻れ外れようと現代美術とやらに興味を注いだのだが、それも捻れて、結局総ては捻れてるという基点に戻ってきたような‥。人間は自分の中心をはずれて、他所へ他所へと求めたがる。他所にそんなに美しいお姫さまでもいるんだろうか?それが手に入らないと沈んだり暴れたり、時にちょいと叶ってバカみたいに喜んだりする。世間の浮き沈みに左右されるから落ち着きがなく真の自分などない。オイラには人間がいくら旨いものをたくさん食っていても不幸に見える。だって、旨いものを食っている時も、他所に思いを馳せているから旨いもののお姫さまには会わないでいる。結局目の前のお姫さまも遠くのお姫さまにも会えない。やっぱ、不幸だよね。