3月30日 (火)  [833] 絵描きルーム

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くもりのち雨。
おいおい、ほんとに桜満開じゃないの?
ビニールハウスに、イーゼルやテーブルなどの絵描き道具をセットし、猫型にペインティング。
描き心地いいわ〜このビニールハウス。
明るいし、絵の具がついた筆を水ですすぎ、ビニールや床の段ボールにペッペッと飛ばしても気にならない。
ビニールを通して桜は見えるしモモの花もユキヤナギも空の青も見えて全然閉鎖的でないから、頭も身体も絵もふわ〜っと開放的。
ビニールがないただの庭での絵描きだと世間が多少気になる。
ビニールハウスの天井はそんなに高くはないが、屋根のテントをとれば空まで高い青天。
こんなすがすがしい開放的な絵描きルームは、もしかしたら憧れだったような気がする。
東京で絵カキしてた時は絵をさっさと描いて、外に出かけてばっかりいた。
ありァ、居心地悪かったんだろうね。
だから描く絵も居心地の悪さを表現してたような、時代も時代だし若かったからというのもあるが、反抗的な感じのタッチで、仲間内には喜ばれたが、その若者らだって、部屋にいないで外へ行こうぜ、とどこかの飲み屋やたまり場に行くのだが、金もないから最終的には公園などに行きつき、だらだらとしてた‥そこはこのような青天。
どこかがずれている‥そこのところを頭は理解できないから、絵は反抗的でどんどんコミュニケーションの拒絶の要素を色濃くし、ますますアトリエは居心地悪い戦場と化していった。
このままではほんとに居心地悪いといって、どこにでもあるような絵など描いたら自分が情けない。
どっち転んでも居心地悪い、ア"〜ぶっ壊してやる〜と狂う‥堂々巡り。
ところが、このビニールハウスで、照れ隠しの悪戯書きやバッドペインティングやアートもどきは似合わないからやめて描いたらイイ、自分の絵ではないみたい。
こんな感じの絵ってもしかして初めて描いたような‥これが本来の自分なのかもね。
ここから、何か始まる予感がする‥