9月25日 (木)  [660] 塩

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曇っていてなんとなく雨っぽいが走歩をする。
今日で3日目なので、慣れたもんで結構呼吸もまともに楽に走れる。
この走歩、源である呼吸まで整えてしまうのだから、なる程なぁと感心する。
過去を振り返らず未来を求めず今を苦悩なく呼吸乱れず生き抜く雲水精神を養っているのだろう。
雲水とは乞食のようなもので、傍から見たら最低の汚い情けない負け人間、だからこそすばらしいことが人は解らない。
でかい大地に直に座り、水も光も必要なものはなにもかも上から自然と落ちてくる。
これが自然の流れなわけで当り前の事、ものは下に落ちる。
楽園に囲まれているようなもの、幸せいっぱいに決まっている。
人はそもそも大地に座り自然からなにもかも頂いていたわけで、このような精神を忘れると、高慢に傲慢に貪欲に過剰を求め、求めるものはそう易々と手に入らないからずる賢くなり謙虚を忘れ他に依存し依頼し、思うようにいかないと他に不満をぶつけ不安を抱え苦しむようになる。
こうやって走歩すると疲れて地べたに座りたくなる。
座ってみると、とり憑かれたようにせわしなく無意味になにかを追い求める幽霊人間が見え、同時に今まで感じたことのない心地よさと幸福感があるのに驚く。
‥なぜ、ここを避けていたのだろう?‥人は大事なことをなぜか明日に伸ばしたがる。
ついでにそこで寝たくなる、いいじゃん寝ちゃえと寝てしまい、そのままいつの間にか仕事も忘れ、本物の浮浪者になって‥風邪引いて死んだらあかんって!
てなことになったらつまらん、それは一つの足枷だ、走歩に足枷はいらん。
何ものにも捕われず、闊歩するその爽快感を欠いてはいけないだろう。
甘く憂鬱にだらけるのではなく、塩のように辛みの効いたきついメッセージが必要だ。
食べ物と同様に、それが本当のその人のうま味を引き出す。
人に塩が不可欠なように、社会にも世の中にも塩が必要だ。
…塩は身を腐敗から守る。
あ!やばい、走歩で疲れて寝坊しちゃった、今から瀬戸いってきま〜ス。