9月21日 (日)  [656] 天竺へ

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台風の為大雨に強風。
今日は断食2日目。
昨日から読んだ本は、瀬戸内寂聴の『釈迦』、諸星大二郎のマンガ『西遊妖猿伝』16巻、澁澤龍彦の『高丘親王航海記』。
不思議なことに、3つとも天竺が関係してる旅の話しである。
釈迦はもちろん天竺で教えを広める旅だし、他は遠い憧れの天竺に旅する話し。
どの本も、作家にとってある種の覚悟ある作品。
尼僧になった瀬戸内さんにとっては入魂の一冊、諸星さんにとってはライフワーク、澁澤氏のは遺作である。
澁澤氏の本は自分で買ったのかまったく記憶がない。
どれも面白かったが、澁澤氏の小説って初めて読んだけど、こんなに面白いとは知らなかった。
高丘親王とは、実在の人物で、平安時代、皇太子として生まれたが僧になり、67歳仏法を求め天竺に旅にでて、マレー半島で虎に襲われ命を落とした人らしい。
歴史書にはほんの僅かしか載ってない、だからこそ、澁澤氏にとってイメージを掻き立てたんだろうね。
ワシ、物語なるものはほとんど読まない、今回の断食読書で物語というものにかなり興味がわき、また読んでみたい気になった。
ところで天竺ってどこなのと調べたら、インドの事。
そういや、なぜか、ワシ、天竺に20年前にいってしまっていた。
その頃は、ただデタラメな旅だったけど、飯食わずにこれらの本読んでたら、托鉢しながら旅する僧になったようで、いつかまた天竺に行きたくなってしまった。
問題は軟弱な腸だね‥あそこは水がヤバイからね。
話しによると、お釈迦さんも腸が弱く、それでも旅してたんだから少しは勇気づけられるけどね。