8月18日 (月) [624] カナカナゼミ 何年と音信不通で、世間から遠ざかった君へ。 『お元気ですか? もう、ここに引っ越してから、東京が遠退き、三茶にも、1年以上いってません。 アパートも、とうとう引き払いました。 ここに根を下ろしています。 SSとカナカナゼミの声を聞くと、A君を思い出すねと、話しています。 ずいぶん会ってないですね。 このまま、ず−っと僕らは会わないのでしょうか? 人それぞれの人生がありますので、それでもいいと思いますが、ただ一つ心残りなのが、僕とSSで買ったこの家、そして二人で作った庭や畑を見てもらえない事です。 僕らが初めて買った大きな買い物です。 A君、一人で問題を抱えないで下さい。 こんな言葉があります。 「大事な事は自分で決めちゃダメだ。他人が決めて失敗したら悔いが残る。しかし、自分で決めても悔いは残る。自分で決めたからしょうがない。そうやって無理矢理自分を押さえる。いいかい、人間っていうのはつらい事があると誰かのせいにしないと生きてゆけない弱いものなのよ。そうやって精神の安定をはかってきたのが庶民の知恵なの。だから、大事な事は自分で決めちゃダメ。全部、自分が背負って生きるって大変なんだから‥」 一理あると思いませんか? 初めて聞いた時、見逃していた解答を得たような爽快感がありました。 君が来るなら、他は誰も呼びません。 君の心を脅かす手合いは叩きのめします。 僕らは君を守ります‥チョット大袈裟ですが、大事な事は僕に任せなさい。 ぜひ、遊びに来て下さい。 3人で、庭でバーベキューをやろう、カナカナゼミの声を聞きながら‥ それでは』 その後、彼と連絡がとれ、今日彼がうちにやってきた‥生きてて、とても嬉しい。 ‥カナカナゼミが庭の梅の木で鳴いていた。 |