8月29日 (木)  [298] 地べた

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8月29日晴れ
昨日の夜は祭りの縁日を自転車で見に出かけた。
すごい人込み、この町ってこんなに人がいっぱいいるんだ。
沢山の出店が立ち並び人人人で前に進めない。
マヨネーズかけ放題だよ〜の声が聞こえる。
ヘ〜それが売りとは‥味覚がバカなんない?
いちおう神社に15円ぽいと投げデカイ鈴をガラガラ鳴らし手を叩いて頭を下げる。
缶ビールと焼き鳥を買い道端に座る。
いいわ〜地べたに座るのは心地いい。
…人は高い所にいきたがる。
もともと本質は地べただから。
ある時、二本足で立ち上がった、高いビルを建てた‥
そして地べたを忘れ、ないがしろに…
地べたにいると、だんだん溶け込んで自分がなくなってしまう。
インドなどにいった時、よく地べたに座ってぼーっとしてた。
しかしインドなどでは、自分が外国人だから、溶け込んでいなくなったようでも、頑として日本人という金持ってる旅行者で、他と違う文化を持っているという自負がにじみ出てる‥だから、だらだらして土色になっても、だれからも捨てられる事もなく、目立つ‥自立した自由人と勘違いして偽物優雅さに浸れる。
どっこい、ここは日本の祭りの中、何も目立つものがない、ただただ地べたに溶け込んでゆく。
目の上をいろんな人が通ってゆく。
立って歩いていると、活気ある祭りなもんでつっぱった若者やバカ者がいきがって、肩がぶつかれば、それなりのエネルギーが湧き出る。
ところが地べたは、だれもこっちを気にしない、見向きもしない、忘れ去られてゆく、どうでもいい、ア〜自分は虫だ〜草だ〜踏まれても蹴られても何も言えない‥
ア〜ほんとに地べたはいい‥このままここで眠りたい。
そうこうしてるうち地べた人工がどんどん増えてきた‥ここは戦後のドサクサ?インドのカルカッタ?ニューヨークのダウンタウン?‥だらだらだらだらとただ下から人を見ているだけで時間は過ぎる‥空ろになる‥
さあ、植物のように地べたから芽をだし花咲かそう。
今朝は昨日の取材しにきた大コスギさんから電話あり、どうせタウン誌に出すなら、作品を近場に置かなきゃ、といい感じの店を紹介するとのこと。
すごいねえさんだ、話も行動も早い。
という事でさっそく紹介された陶器屋さんへ行く。
ずいぶん前ダンナを無くして一人娘を育て、自宅を好きだった陶器のお店にしたらしい‥これをひとりでやっているとは思えない程、立派な品揃えの店だ。
ここで来月、来る福でそんなに作品がないので小さい展示会を開く事に‥ありがたいこってす。