5月6日 (月)  [204] 破壊と創造

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5月6日晴れ
天気いいが少々寒い。
目がさめ錦木を眺める。
あれじゃあ、陽があたり過ぎて弱っている体に酷というもの。
傘をさしてあげた。
今日は最後の長引く下地塗りを終え、顔絵付けにはいらんと。
助っ人ワンタもやってきて、個展に向かってサッササッサと突き進む。
向こうのテーブルで仕事しているSS(新作 素敵)が、わしの作っためろじの芸者招きに感心している。
なかなかうまく本物よりかわいらしい。
でも似てないって。
だから、いいのかしら。
あっそう、しっかり見てしっかり写したのに‥どれどれ、ア〜なるほどねえ、わしの性格の癖やいい加減さや面倒くせいやどうでもいいじゃンなどがトッピングされたみたい。
……破壊とは自然の山を崩したり海を汚したり物を壊したり人や動植物をいじめたりすることではありません。
それはただの傲慢な悪さです。
創造とは考えやイメージで何かを作り、人々を閉じ込めることではありません。
それはただの不自由です。
真の破壊とは、過去の知識やイメージの束縛を解き壊すことです。
真の創造とは、こだわっている思考から解き放たれ自由になることです。
結局破壊と創造は同じことで、人間がわざわざ何かしなくとも自然界では当り前のこととしてくり返されている万物流転のことなのです。
人間が世の中よくするんだなどと偉そうに壊したり作ったりするのは、たいてい己の身勝手な名声欲や出世欲です。
そんなものは、自分がかわいそうくやしいという自己憐憫でちっぽけなくだらんものなのです。
それを破壊することが創造なのです……