5月3日 (金)  [201] 歯ブラシ

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5月3日晴れ
最近、気がかりなことがある。
考えるとため息が出てしまう。
この間、ふくふく猫2のオープン準備の為田舎に帰った時「さくらんぼの代金払わない人いるよ」と言われ、えっ?だれだろう、と聞いたら思わぬ子だった。
今日、歯を磨こうと歯ブラシを見て思い出してしまったのだ。
また遊びに来るからと歯ブラシに名前を書いていったからだ。
もうすぐ今年のさくらんぼが始まるので1年近くたっている。
前にもなかなか払わない人がいたが、やはりなんとなく気がかりになるもので声をかけづらくなる‥会うのにちょっとした勇気が必要になるから会わなくなる‥そのうち電話もおっくうになり‥縁がきれる。
いろいろとその人の込み入った事情があったりするのだろう。
しかし、いくらわけがあるとはいえ、それは自分勝手なわけであり、さくらんぼを作っている人のことはまったく考えてないように思う。
何でも作物はそうだが、それなりに手間がかかり大変な仕事です。
田舎では若い人で農業をやる人が少なくなっているし儲かるものでもないからほとんど年寄りがやっている。
木から落ちてけがしたり、そのまま動けなくなり車椅子生活になったりした人もいたから、畑よりは危険が伴う。
春には花が咲きミツバチを借りてきて放し、実がなる頃は2階の屋根ぐらいの大きなビニールハウスをかける。
これも危険だが、やはり年寄りがやる。
実が熟した時期は大忙しで朝4時ぐらいから木に上り一個一個さくらんぼを手で取る。
それを一個一個並べ箱詰めにする。
1年間ちゃんと実がつくように世話が大変、虫、病気、鳥、泥棒といる。
うまくいっても、気候に左右されやすいので不作の時もある。
…何よりも、これが生活というものなのだから…
それにしても、ん〜ホントに困ったものだ。
自分の想像力を無駄にしているということに気付いて欲しい。
……想像力とは、自分や他人の心の中のモヤを取り除く力です。
ひとりひとりにその人特有の想像力が与えられています。
そのモヤに気付かなかったり気付いていても諦めたりするのは、想像力を身勝手な考えによって蝕んでいるからです。
どんな理由があるにせよ、お金がなくとも、払わなくとも、想像力によって青空が広がるのです……
いいかい、木に虫がついて伸び悩んでいたら、虫をとってやれば木はすくすく成長するのです。
君の気(木)に気がかり(木がかり虫)がついているのです。
気がかりをとってやれば君の仕事もすくすくのびるのです。
‥ねえ、この歯ブラシは捨てるつもりかい?