4月26日 (金)  [194] たんこぶ

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4月26日くもり
昨日はエカキルームのカギを不動産屋に返しに東京へ。
ついでに、猫町で100年蝉が展覧会をしているのでよってみた。
あら!茶室になっている。
抹茶を飲みながら話をした。
このままどっかの川のほとりに移してみたくなった。
……人は目の上のたんこぶが邪魔になる。
例えば自分よりちょいと有名人、ちょいと金持ち、ちょいと美人、ちょいと力あり、ちょいと頭よし、ちょいと人気者、ちょいと才あり、ちょいと幸せなどなど。
ちょいとでなくとも、自分の願望を満たしているような環境にいる人なら、たいてい目の上のたんこぶになってしまう。
このたんこぶについて、悪口や批判などを言って、たんこぶ批難をすることで自分を慰める。
しかし言っている本人がなりたいのはそのたんこぶそのものである。
いったい人はたんこぶの悪口を言いながら、たんこぶになりたいのはどういうわけなのだろう?
たんこぶがあるから不自由なんだと思いながら、たんこぶになろうとするのは、誰かを不自由にすることではないだろうか?
それは本当の自由ではない。
また、そのたんこぶにしたって、その目の上にたんこぶがあり、どこまでいってもたんこぶの上にたんこぶはなぜか必ずある。
人は自分を誰かの目の下だと見た瞬間に、目の上にたんこぶを想像してしまう。
目の下を見るのでもなく、目の上を見るのでもなく、
まっすぐに目の前の事実を見ることです……
エカキルームでは最後の後かたづけ。
友人を呼び、欲しいものを持っていってもらった。
しみじみと捨ててしまうふとんに寝た。
あいも変わらずよく眠れず‥
朝、目を覚まし、じっと壁を見た。
『この部屋へ 大変長い間お世話になりました ありがとう』
と書き、大家のばあちゃんにもさよならを言い、カギを返しに不動産屋へ出かけた。
今日は背中がやけに寒い。