12月7日 (土)  [390] 痴呆

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雨降り曇り寒い。
お札の書の疲れで今日も眠い。
それでも気合いを入れ(朝風呂)、さっぱりこんと書をやる。
あ〜スペインにでも行ってアパート借りて半年ぐらいガウディ眺め暮すか?それともパリでカフェ?それともNY?そんなとこ行ったら、また招き猫作って個展やって、また忙しくなって、また退屈になって、同じことなっちゃう。
やっぱ‥だらだら、アジアがいいな。
ネパールとかベトナムとかの田舎にいってトレッキングしながら暮すか?
などと、また逃避しようと、ではなく逃避しながら書をしてたわい。
しかし、よくいろんなこと考えながら字が書けるもんだ‥と思ったとたん、書けなくなってしまった。
不思議なもんだ、書き順がわからなくなってしまったのだ。
時々ひらがなでさえ書けなくなって、あれッ?『ぬ』ってこんな字あったっけ??とかなることない?
子供の頃、親に良いようなこと言われて、頭の中に無理に詰め込んだ一切の教育にケリをつけるため、痴呆もしくは赤子に還ってしまうのだろうか?
人の内の大自然体がこのさかしらな言葉で作られた狭い社会に立ち向かっているのかもしれない‥老人の痴呆症とかは身体を張った最後のパンクかもね。
今日は本焼き釉薬づけです。
この仕事は、身体全部頭の細胞からつま先までふる回転だから、逃避なんてとんでもない。
面白いと感じるスキさえないぐらい面白い‥変な仕事だ。
今回は新たな釉薬を買って用意したので、このわけわからん出来上がりが楽しみでもある‥へへへ。
器などを作っている陶芸家さんはしょっちゅうやってるから何でもない仕事だろうけど、ワシの場合たまたまやるもんでいろんなことを覚えてない。
それで新鮮なんだろうか?
…覚えなければ忘れることはない。
忘れることがないなら痴呆にはならない。