11月16日 (土)  [371] プラハのゾウ

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もう夜はデッキで食事もできないだろうと、庭のデッキのよしずなどをかけたりしていた棒や柱、電球、電飾などをはずす。
たった4本のパイプの柱だが、無くなって、デッキだけになった庭はずいぶん広くさっぱりしていて気持ちいい。
今日は6℃、ついこの間28℃もあったのに。
とても寒いです。
メシ食いながらテレビを見てたら、チェコのプラハ動物園のことをやっていた。
今年の夏だったか、洪水でめちゃくちゃになった所だ。
この洪水で、他の動物はほとんど救助したが、ゾウが大変。
メスゾウはなんとか救い上げたが、4トンもあるオスゾウ1頭、この洪水でほとんど身体が水の中、興奮していてなかなか人のいうことを聞かない。
このゾウはスリランカ辺りから30年前に連れてこられた。
ここの飼育係の彼はゾウが好きでこの動物園にやって来てこのゾウを家族同様に子供の頃から育てた。
彼は、今は若い人の指導にあたっているが、毎日ゾウに話しかける程ゾウ好き。
ゾウの育舎に水が溢れ、オスゾウももう立ってられない程になって来た。
水が冊を超え流されればもうどうしようもない。
殺すしか道はなかったようだ。
若い飼育係の人たちは顔を手で覆い泣いていた。
あ〜あ、こら!ゾウ、彼のいうこと聞いて静かにしてロープにまかれろって‥
30年一緒に暮らしたお前のリーダーだろ!
暴れるなって、頼むから‥
ゾウは人間と同じで、確か60歳ぐらいまで生きるからこのゾウはまだ30歳だ。
*バーン* あ〜あ、泣けてしまった。
彼の家には、いろんな国から買って来たゾウの置き物が所狭しと並んでいる。
ゾウが本当に好きらしい‥死んだオスゾウの写真もいっぱいあった。
彼は山の中の小屋のような家に住んでいた。
「この大自然の前では人間はなす術もありません。大自然を得意になって破壊することはあっても、何一つ救うことなどできないのです。人間は小さな存在なのです。それを知ることです」
なんか、こういう人にはだれもかなわない、偉い人だなぁと思った。
わしの家の玄関にゾウが抱き合っている歓喜天ゾウの作品がある‥いつか、彼に会ったらあげたい。
しかし自然にしろ動物にしろ、無垢でバカで正直で頑固で純粋で美しく、ア〜もう‥