6月30日 (火) [2707] 化ける44
僕らはこの仮の世界にいるから仮の世界をほんとうだと暗黙のうちに信じている。だから尚のこと本当の事がよく見えない。仮やウソを暴きたいのだけど、本当の事は言えないから(言葉も仮の道具だから)、逆転の発想で(真実を示すとき、いつの時代も逆転の発想が必要だ)ウソを暴くためにこれでないに化けてそれを示す。法華経の方便の火宅の話しのように。とりあえず化かすよう騙すようなことするしかない。それが芸術なんだけど、化けるわけだし騙すみたいなものだから悪に見えないこともないし、嘘つきと言われることだってある。
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6月29日 (月) [2706] 化ける43
人間の心は弱気と強気を兼ね備えていると思う。弱気は内面をよく眺めるベクトルを持ち文学やアートに感銘を受ける感性を持ち合わせているけど、良い子ぶってる偽善者が多い。嘆きやすく気落ちする気質だ。反対に強気は外的ベクトルを持ち金や力に興味があって悪ぶってごみ捨てたりやんちゃ大胆不敵で反抗的だけどなにかと世話好き気質だ。この強気ってのは掘り下げると強がりみたいなもので弱気の裏返しだったりする。心の中のこの二つの気質の弱気が増すとウツになる気がするね。で、強気の輩が作った薬を飲んでバランスをとるのが社会だと思う。これも昨日の上下と同じで依存関係にある。明確に固定するものではない。つまり仮の性質として考えられる。ほんとうの善は弱気にも強気にもどっちにも無い。
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6月28日 (日) [2705] 化ける42
地球を知るには地球を離れてみないと、地球の美しさなど解らない。 ほんとは離れなくても解るんだけど、人は「依存」という関係の中にいて真実が見えない。 依存ってのは、例えば上下で言うと、上は下に依存して、下は上に依存している、みたいなもの。 しかし、無重力の世界に行けば上も下も無い。 これが真実なんだが、とりあえず地球上にいると重力の影響があって上下の世界に住まわざるを得ない。でも、その上下の世界はあくまでも仮の上下なんだ。 そこで人は迷うわけだ。不条理が出ちゃう。 思考そのものも上下の世界から出られない、ここに居るんだもの 。 人間関係も依存というのがあって、まあ、どうなっても気になったり、気が落ちたり、気が晴れたり、揺れっぱなしさ。 だからその迷いで起きる苦しみを少しでも和らげようと詩や音楽やアートがある。逃げられないと諦めるか、逃げようと宇宙ロケットを作るか、逃げられないから夢を見るか…
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6月27日 (土) [2704] 化ける41
地球を離れるというのが新たな視点だ。地球を知るために宇宙ロケットで地球から離れて終には地球とイコールになる。そこで、地球から離れて地球を見るように、猫を離れる視点で、地球上のあらゆるものと猫を合体させ妙チクリンなものを提出する。およそ猫でないものが猫になるから猫には見えないがやはり猫なんだろうという妙な感覚のアートが生まれる。地球上のいろんなものが猫に化け、いつか地球=猫になり、猫に化けていた僕は地球と一体化する。これが僕だけの宇宙ロケットだ。
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6月26日 (金) [2703] 化ける40
例えば自分が地球人でありたいなら地球をよく眺め知らなければいけないと思う。そのために地球上いたるところ、大航海時代のように探検旅するという手がある。彼は地球人だとなる。ところが地球も交通手段がどんどん発展して狭くなり誰もいとも簡単に大航海できるようになってしまい、それを地球人というにはいまいちリアリティが無くなった。僕の二十代は旅の連続だった。そんないちいち船や飛行機で行くよりは宇宙ロケットに乗って地球を離れてみるという新しい手が出てきた。「地球は青かった」。こっちの方が地球人というより地球そのものと一体化つまりイコールできるような感じがする。
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