もりわじん絵日記 2002. 6
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6月30日 (日)  [243] オオスズメバチ

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6月30日晴のち雨
とても大きいスズメバチ(体調4cm)がメダカのいる水鉢のまわりをブーン、違うな、ゴォー、違うな‥とにかく戦闘機のようなすごい音。
そこで右手にスズメバチ用スーパージェットスプレー、左手に虫網を持ってソーッとちかづく。
笹竹の葉に止まった。
すかさずスプレーでシュー、動きが鈍くなった所に虫網でバサッと覆い、地面に引きずって、さらばじゃ、と足で踏み付ける。
なかなか手強く、この鎧のような体は踏み付けても石でたたいても壊れない。
しばらくすると生き返って立ち向かってくるからすごい。
人の世にもこんなのがいるから、都会だろうと田舎だろうと、どこに引っ越してもそう変わりはない。
しかし、狭い人の世で気をすり減らして生きるよりは、人の世など斜に見て自然の中で猫と協力しスズメバチと戦うのじゃー、なんちって。
…人の世は、自然のほんの一部分です…
ところでこのオオスズメバチは日本に棲むハチの中で一番でかい。
性質は凶暴で毒も強い。
集団でミツバチを襲い全滅させる。
今、日本にいるほとんどのミツバチは採蜜のため西洋から輸入されたもので、ヨーロッパには天敵であるスズメバチがいないため防御策を身につけておらず襲われるとすぐ全滅してしまう。
ところが、もともと日本にはニホンミツバチというのがいて、採蜜に使われていたが飼育が難しいため今は少ない‥野生の蜜はうまいってよ。
このニホンミツバチ、天敵スズメバチがわんさといる日本に生まれ育ったのだから、スズメバチ防御策がある。
スズメバチに襲われると、スズメバチ一匹に100匹以上のニホンミツバチが寄ってたかって囲み団子状に包み込み、それぞれの体温を上昇させて、団子の中心にいるスズメバチを蒸し殺してしまう、という。
すっごーい、感動してしまった。
ワシも、このメダカを守るのじゃ。
人の世が文明文化とか言いながら、切ない悲しいとか言いながら、あいも変わらず己のために偽善をかかげ偽悪者になったりして、池を消しメダカを絶滅に追い込む。
さて、それがアートか?ワン太。
アートは欲ではない。
アートは破壊ではない。
アートはロマンチストではない。
あらゆるものを追い求める人の欲すべてにおさらばすることだ‥そこにはなにもない、だれもいない、だがすべてある…


6月29日 (土)  [242] 絶滅阻止

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6月29日晴のち雨
メダカの絶滅をひとり阻止しようと今日も卵を見つけだしすくった。
ところで、このメダカの稚魚、もう10匹以上も生まれて泳いでいるのだが、どうやって自然に返せばいいのだろう?
‥ワシの所にいるからもうとっくに自然に帰っているか、なんてね‥
大きな川じゃ生きてゆけんだろうし、まともにきれいな小川やせせらぎや池なんかそんなにあるのだろうか?
ましてや近くの湖じゃ、最近増えたバスに飲み込まれるだろうし。
問題は小川や池がないってことだね、ん。
金魚鉢のメダカをよくよく眺めていると、メダカより小さい何かが動いている。
これは生まれたばかりのメダカかな?と思って虫眼鏡でのぞくと、なんとボーフラ!ボーフラってこんな小さかったんだ‥蚊になるまで10日ぐらいっていうよね‥じゃあ、10日であんな大きくなるんだ‥それとも違った種類の何かかな。
あっ、赤ミミズのようなものがボーフラを捕まえた。
えっ?よく見ると、この赤ミミズ、お尻に鋏があってそれで何かに捕まり全身を揺れ動かす。
頭に足と口があり獲物にぶつかって捕まえるわけだ。
これってほんとにミミズなの?赤ミミズって川に棲むミミズの小さいやつかと思ってたが、レンズで見るとけっこう凶暴な感じ。
あ〜メダカの卵に赤ミミズがまとわりついている。
赤ミミズはメダカの餌なのに、卵は赤ミミズの餌なのか‥
これはこのままにしておこうかな‥などと見てると、あっという間に時間は経つ。
あ〜よくわからんけど楽しいなあ。
よくテレビなどの生物番組で卵から稚魚が孵るシーン、蛹がチョウになる、蝉になるなどの映像があるが、あれを撮影するってすごいことだなあと思う。
なかなかその瞬間には立ち会えないもの。
それにいじったりすると死んでしまったりするから‥
あ〜〜好きだなあ、いろんな虫の生態観察の映像って。
虫で思い出したけど、自分の作品いろんな所に埋めてばっかりしていたアイツ、どうしてるかなあ‥ちゃんと成虫になったかな〜
ところで竹267cmになってたよ。


6月28日 (金)  [241] 温泉プール

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6月28日久々の晴
あったかくて気持ちいい日だ。
メダカの入った水鉢を眺めていた。
お腹に卵をつけているのがまだいるから、どんどん子を生んでいるのだろう。
それにしても、いつになったら子供が泳ぐ姿や学校に登校するのを見れるのだろう。
前に金魚飼ってた時、卵いっぱい生んだけど金魚に全部食われてしまった。
こんな狭い水鉢じゃア、稚魚も隠れる所がないから餌と間違え食われるのかも。
世の魚には、敵から自分の子を守るため、自分の口の中に稚魚を入れ守る魚もいるというのに‥
と、見てたら、スイレンの葉の横を1ミリちょいの稚魚が泳いでいる。
これは感動でした。
よくよくこらして見てみるとウォーターレタスの根元に金色に光る卵がたくさん‥金色のところは目玉のよう。
もう一匹泳いでいる稚魚発見。
すると成魚がやってきて食べようと追いかける、やっぱりだ‥これでは稚魚全滅してしまうのでは?‥それともこの過酷なきびしい、親だってやばい環境を、孤独に生き延びるやつしか成魚になれないのだろうか?
でも、ワシ助けてやるもんね。
コップを持ってきて稚魚をすくい‥救い、卵をピンセットで取り金魚鉢に入れて家の中で飼うことに。
これで安心じゃ‥そういやメダカって絶滅しそうなんだって。
最近まで、メダカなんて強くてどこでも生きてゆける魚だって思ってたけど、そうでもないんだね。
けっこう見た目や雰囲気じゃそのものの本質なんてわからんものだ。
湖に逃がしても生き延びないのかな?
だからバンバン卵を生むんだろうけど。
絶滅は、川がよごれたりコンクリートで囲んだりしたのが一番の原因だろうね。
夕方、プールがついているはじめての温泉に水着を持ってくねくね道を車でいく。
あんまり期待してなかったけど、ここ、いいわあ。
温泉プールでは運動指導してくれるし、ハーブサウナなんか暑くなった石に今日はユーカリのハーブ水をかけて蒸気を出してくれて、そのあとバスタオルで扇いで熱気をおくってくれるから、もうすぐにも汗がふきでてくる。
そのあとレストランでは、いっぱい飲んで寛いでいるとゴォーという音と共にレストランが宙に浮き、雲を超え、天井が開き、星星がキラキラ輝き‥まあ、至れり尽くせりということで、なかなかいい温泉でした。


6月27日 (木)  [240] 吠える

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6月27日雨
いつまでも続くね〜雨。
素焼きをやりたいのに、雨降り続きで粘土が乾かない。
でも半分ぐらいは今日やらんとあとがつまって展覧会に間に合わなくなるから、扇風機で乾かしてやる。
ずいぶん前だが、いきなり扇風機に当てて反面だけ乾き割れたことがあるから距離をおいて首振り弱めの風を送る。
庭の芝生、連日の雨でかなり伸びている。
芝生は刈らないでそのまましてると葉が伸びて茎になってしまう。
そうなると、刈っても葉も出にくいし固い茎芝生になってしまう。
あのゴルフ場とか、今の季節大変だろうな。
いくら機械で刈るとはいえ、見るだけでうんざりしそう。
でも、何日かけてもいいっていうなら、楽しいだろうなあ〜
芝刈り鋏で刈ってると、なぜか、大きなミミズが飛び出してくる。
一匹二匹三匹と出てくる‥この一二三の匹という発声だが、ぴ、ひ、びと全部違うんだ‥
ミミズ、鋏のジョキジョキという音に何かを感じるのだろうか?
不思議だ‥
よく鋏の刃のところを見てないと切りそうで危なくってしょうがない。
が、よく見てるので、小さいバッタや5ミリぐらいのカマキリに出会うから面白い。
やっと刈り終え、気付いたら小雨で服が濡れて寒気までしてきちゃった。
やばい、灯油がないから、押し入れから電気ストーブなるものを出した。
これってけっこうあったかいじゃン。
今日は、いや!の犬と金浴びアヒルと最近気に入っている新しいポーズの眠り猫を作った。
アヒルははじめて作るものだから何度も何度も修正した、だもんで、とっても時間がかかってしまった。
あんまりスムーズにいかないで時間ばっかりかかると、
壊したくなる。
暴れたくなる。
でも堪えて堪えて、そのエネルギーは魂の叫び声になる。
あ"〜〜〜〜〜〜〜 ピキッ(ガラスにヒビが入る音)
映画ブリキの太鼓みたいに、なんちゃって。


6月26日 (水)  [239] 図鑑

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6月26日雨
朝、『もりわじん縁起物図鑑』のイラストと祈願成就内容を書いたものを、風呂猫の番台さんへ送るため郵便局へいく。
図鑑といっても小さいポスターみたいなもので、来月の小淵沢の展覧会に出すのだ。
郵便局の帰りに、道路わきの家と家との隙間に15cm程のイチョウの芽を発見。
上を見たら、大イチョウの木が2本。
ここは神社、入っていってぐるぐる歩いたら何本か見つけました。
前の家を見たら、おばあちゃん4つもイチョウを鉢植えにしている。
これは落ちてきたギンナンが芽を吹き出したので、次々に鉢植えにしたのだろう。
ワシも、7本持ち帰り、ひとつの鉢に寄せ植えする。
イチョウは雌雄異株だからつがいで2本植えないとギンナンがとれない。
でも、イチョウはまたの名を「公孫樹」といって、実がなるまでとっても長い年月がかかるというから、ギンナンとれるかどうか‥
ところで、家の庭のイチョウは、オスなのかメスなのか?
花でも咲かなきゃわからないのだろうか?
持ち帰った7本のうち、庭のも入れて8本、全部同じってことはないだろう。
花咲いたら、メスオス1本ずつつがいにして、実をつけるまで何十年何百年と楽しみに待とう。
今日は縁起物図鑑シリーズを粘土いじりした。
去年も似たようなものを作ったが、今回は種類もふえ内容も充実させ表情をしっかり作った‥アイデアに溺れがちだから。
なかなかいい感じよ。
作品と図鑑をいっしょに見るとずっとわかりやすく面白い。
なんか‥これ、自分の中でもっと広がる予感がするな‥
ところで最近寒い。
まったく、もう灯油全部抜いちゃったのに‥
梅雨ってこんなに寒かったッけ?


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