第12回「平成の招き猫100人展」ギャラリー
作品No.020 ふわゆら
幅135×奥行5×高さ120cm 素材:麻生地、竹、鈴

淡い色は麻の生成り色
茶色は柿渋染めの色
黒色は鉄媒染の色です。
風に揺れるのれんの中にいる招き猫は
自分もふわふわ
風に吹かれてゆらゆら。
ちょっと控えめなポーズの手としっぽで
のんびり福を招いてくれるでしょう。

ふわゆら
春日 粧
Sayaka Kasuga

染色作家

 染色歴は29年になります。
 初めは京都手描友禅の職人として与えられた柄に色を挿す仕事をしていましたが、着物のデザインのオリジナリティのなさに失望し、自分で考えたデザインを染めて縫製するまでの一貫製作を始めました。
 実際に自分の生活とはかけ離れた着物よりも、身近で日常に使えるインテリア関係の染めをして、使う人に直接買っていただける…というやり方が気に入っています。
 私の染色技法は、「なるべく割れない柔い“ろう”」を使ったろうけつ染です。友禅と違って色と色の間を「線」で仕切るのではなく、「面」で表現する為にデザインには少し頭を使いますが、色を重ねることによって染めていくので色に深みが出るのが特徴だと思います。
 猫のデザインは昨年22才で天国へ行った我が家の猫がもらわれてきた時から始めました。猫の持つ不思議な魅力とパワーを表現して、見る(使う)人が笑顔になってくれる作品作りをめざしています。
HP→ http://www.t-craft.com/kasuga/
1956年 函館市に生まれる
1980年 大学卒業後、手猫友禅職につく
1989年 夫と共に「創作家具と染・春日工房」開設
1990年 伊丹クラフト展 入選
1991年 友禅職をやめ、独自のろうけつ染を始める
1991年 伊丹クラフト展 入選
1992年 国際クラフトフェスティバル'92富山 参加
1993年 朝日現代クラフト展 入選
1994年 染・アート展 入選
1996年 京都友禅組合連合会理事長賞 受賞
2008年より 養護学校の社会人講師として染色指導を始める

京都・大阪・神戸・静岡・東京・沖縄・大分等で工房展・グループ展多数